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中国人民銀行、金製品認可制の廃止を発表・市場開放に向け一大措置
2003年 4月 20日10:11 / 提供:

  中国人民銀行はこのほど、金製品の生産・加工、卸売業務、小売業務の認可制を廃止すると発表した。上海金取引所の開所に次ぐ金市場の開放に向けた一大措置。

  世界金協会中国地区の王立新総代表は「新政策が打ち出されたことで、中国の金市場に大きな影響がもたらされるだろう」と強調するとともに、(1)国内の金装身具制作企業への参与に世界各国が関心を示すようになる。金の原料を現地調達することを前提に、加工や卸売・小売業に自由に投資することができ、これを機により多くの外資が合弁企業を設立していくだろう(2)国内の装身具用金の供給不足を直接緩和できる。中国の去年の装身具用金は200トン、一方、インドは同490トンに達した。供給不足で中国での販売量は1人平均0.16グラムと、インドの3分の1以下、台湾の5分の1にすぎない。(3)大多数の国では認可制は実施されておらず、中央銀行の今回の取り消しで金製品市場は徐々に国際化していくだろう――の3点を挙げた。

  世界金協会がまとめた需給報告によれば、中国は金の需要で世界第3位。市場の開放はゴールドバー生産への投資を刺激することになり、認可制の廃止で金製品市場は今後、一段と開放されて金の需要は急増していくだろう。関係者は「需要ランキングがアップする可能性もある」と話す。世界金協会によると、金(原料と装身具を含む)の輸出入業務は今後も監督管理下に置かれるため、中国で生産した金製品の輸出は従来どおり中央人民銀行の認可が必要となる。