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上海と杭州の間でリニアモーターカー軌道を建設することについて(解説)
2006年 3月 22日9:33 / 提供:

 各種の軌道交通機関の中で、リニアモーターカーは環境に優しく、土地を利用する面積が少なく、スピードが速いなどの特徴がある。中国がドイツの技術を利用して作った初めてのリニアモーターカーは、3年前、上海で走り出した。

 このほど、中国政府はリニアモーターカー分野でのレベルアップを図るため、上海と杭州の間でリニアモーターカー軌道を建設することを許可した。  

 許可されたこの新しいリニアモーターカー軌道は、上海と浙江省の省都杭州市をつなぎ、2010年開かれる上海万博の前に運行される見込み。その時、上海と杭州間の交通時間はわずか30分だが、現在は速くても2時間かかる。この軌道が建設されるニュースが流れた後、上海と杭州の市民の間で大きな反響を引き起こした。

 上海市の周洪威さんは、「これまで、杭州に行くのは不便だった。自家用車で行っても容易なことではない。これから、この軌道が出来たら、上海市民は杭州に行くのは非常に便利で、往復で1時間だけだ。われわれはこのプロジェクトを支持し、一日も早く竣工されるこことを望んでいる」  杭州市の盛継芳副市長は、「リニアモーターカーの建設は、杭州市の都市計画、経済や社会の発展にプラスとなる。これで杭州市の知名度が高められる上、上海と杭州の関係は更に緊密化する」

 この軌道は中国で建設される2本目のリニアモーターカー軌道となる。3年前、上海のリニアモーターカー軌道が運行され、これは世界で始めて商業用リニアモーターカー軌道で、長さは30キロ。この軌道の建設や運営で、中国は自主開発の方針を堅持し、一部の知的所有権、鍵となる技術やIC技術を握っている。

  今年建設される予定の上海と杭州間の軌道は長さが175キロで、投資予算が350億元となります。北京交通大学の紀嘉倫教授は、「この軌道の建設は実験的な試みで、この面での経験を徐々に積み重ね、広めていく。そこで、技術修得、吸収や革新のプロセスを経て、中国のリニアモーターカー建設分野での全体的技術が高められる」

  伝えられるところによると、初めてのリニアモーターカーと違って、今回のリニアモーターカー軌道の建設は中国側がメインとなり、電気設備の国産率は70%以上となる。このプロジェクトを通して、中国は、リニアモーターカー軌道建設の分野で国際的な優勢を保ち、中国軌道交通と関連産業の速い成長を促進することが出来るだろう。

(CRI)