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海外の知識を結集し、イノベーションのウィンウィンを実現——中国の海外研究開発拠点を訪ね
2015年 6月 23日13:40 / 提供:新華網日本語

  多数の中国企業は近年、中国商用飛機有限責任公司のように、海外に進出して市場を開拓し、研究開発拠点を設立している。例えば、華為が英国、フランス、カナダなどの多数の国に研究開発センターを設立しているように、米国シリコンバレーに長虹、蘇寧、百度などより多数の中国企業の海外研究開発センターが進出している。これらの海外研究開発拠点を通じて、中国企業は先進国の知的資源を吸収できるだけでなく、当地で多方面からメリットを得ている。天下の知識を結集して協力とイノベーションに取り組み、「ウィンウィン」を実現できる。

  国際的な知識を吸収

  中国企業が海外に研究開発センターを設立する理由は何か。最も重要な答えは、国際的な先端の知的資源を吸収するためだ。

長虹は2015年1月、北米研究開発センターをシリコンバレーに設立した。長虹北米研究開発センターの潘剣韜総経理は「シリコンバレーはイノベーションの聖地で、人材が豊富で、イノベーションに適した良好な雰囲気がある。長虹は新しい提携モデルのもとで、シリコンバレーに北米研究開発センターを設立したことで、近距離で迅速に最新技術とイノベーションに触れることが可能になった。また、起業家と直接、商談を行い、最新の構想理念、技術イノベーションを本社にできる限り早くフィードバックし、本社の策定の参考にすることができる。」と述べた。

  華為は英国のイプスウィッチ、ケンブリッジ、ブリストルに研究開発センターを設立し、現時点で英国に計156人の研究者を抱えており、2017年は300人に増加する見通しだ。華為の任正非創始者兼CEOは「英国には世界トップクラスの専門的なハイテク人材がいる。イノベーション能力は我々が研究開発分野で努力を払うための最大の財産であり、我々が最先端で、最も競争力を備えた通信及びブロードバンドサービスを開発するためのサポートを提供する。」と説明した。華為がフランスに設立した数学研究所も当地の数学分野の人材資源を高く評価したものだ。華為フランス支社の宋凱総経理は次のように述べた。華為は海外研究開発センターを設立する際に、当地の人材と知識構造に基づいて最適な投資方向を選定している。調査研究でフランスが豊富な数学人材候補を抱えており、過去数回のフィールズ賞(数学のノーベル賞)の受賞者がフランスの数学者であることが示された。

  中国と外国が疎通する橋梁 

  中国企業は海外に研究開発拠点を設立し、当地の企業が中国市場とコンタクトを取るための橋渡しをしている。  

李希尚氏は蘇寧のシリコンバレー研究開発センターは、米国企業が中国市場に進出する一つのパイプであり、多数の米国企業が提携を模索するために訪れる。これらの企業の新製品は、将来的な生産拠点を中国に置き、中国をターゲット市場にするため、中国企業と共に成長できることを望んでいる。  

  「蘇寧の米国企業にとってのより大きなメリットは、販売チャネルだ。それは一千店舗余りの販売店が製品、さらには製品の原型を市場に投じ、消費者の製品体験を促したように手伝い、その後に、これらの製品をどのように改善すべきかについてアドバイスしているのだ。」  

  長虹の潘剣韜総経理は、次のように説明した。多数の米国企業が提携の商談に訪れるが、これらの企業は長虹のシリコンバレーで起業投資用基金、業務スペース、設備などの資源を共有できるだけでなく、長虹の中国での資源を特に重視している。例えば、長虹の代理販売能力、製造能力、販売店などだ。 当地でメリットを得てウィンウィンを実現  

  中国企業が海外に設立した研究開発センターによって、当地は多方面でメリットを得ることができる。最も直接的なものは所在地のコミュニティーに投資とハイエンドの就業機会をもたらすことだ。また、より深い貢献によって、当地の関係業界のイノベーションの雰囲気醸成を促進できる。百度米国研究開発センターの呂厚昌高級ディレクターは「私たちがここに研究開発センターを設立するのは、単に利益を得り、我々の事業を支援する『傑出した人材』を発掘するためだけではなく、それと同時に現地コミュニティー全体でのイメージ作りも大変、重視している。」と述べた。  

  中国商用飛機有限責任公司(COMAC)の葉偉氏も次のようにはっきりと認識している。「発展するには必ずウィンウィンに頼らねばならない」。そしてウィンウィンを望むなら、まず現地化し、現地スタッフを雇うべきだ。それによって、中国企業の海外研究開発基地も現地の国際化の発展に溶け込むことができる。  

  「私たちはドイツ系専門家の厳格さ、日·韓系専門家の勤勉さ、米国系専門家のイノベーション精神といった異なる特徴をもつ国際人材の招聘·任用を通じて、それぞれの優位性を発揮してゆきます。」

 今年3月、ファーウェイ(HUAWEI)パリ美学研究センターの開幕式において、パリ副市長のジャン=ルイ·ミシカ(Jean-Louis Missika)氏は演説で、ファーウェイのフランスでの長期的投資とフランス経済のために行った貢献を公の場で称賛している。ミシカ氏は、ファーウェイによるフランスでの研究開発センターの設立は、フランスの知識や理念、デザインをファーウェイのグローバルなプラットフォームを通じて、世界により上手く拡張·応用させることができたと表明している。

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