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李克強総理の訪英による中英企業の提携ブーム
2014年 6月 19日9:33 / 提供:新華夏
中英両国の首脳

 英BPは、中国海洋石油総公司(CNOOC)と液化天然ガス(LNG)を20年間供給するという118億英ポンド規模の契約に調印した。これは、李克強総理の訪英に同行する中国実業家代表団による中英提携ブームの縮図に過ぎないという。

 中英両国の首脳は17日午後に行われた共同記者会見で、26件の商取引契約に調印したと発表した。うち、中国国家開発銀行(CDB)と英金融業界団体のザ・シティUKは、インフラ建設を請け負う中国企業に貸付を提供する提携で合意した。

 イギリスのキャメロン首相によると、イギリスは中国の人気の投資先になりつつある。過去18ヶ月で中国企業の対英投資額は過去30年の総額を上回った。

 協議によると、英BPがCNOOCに供給するLNGは中国の東南部に出荷する。両国は医薬品の研究・開発、金融、教育、文化などをめぐり、商取引契約や政府間協力覚書を締結したが、期待されているヒンクリー・ポイント・C原発プロジェクトは含まれていない。

 情報筋によると、今後原発開発の提携に成功すれば、豊かな資金、技術や経験を持つ中国企業がイギリスの次の民用原発の建設を請け負う見通しである。

 また、オランダのロイヤル・ダッチ・シェルもCNOOCとの提携強化で合意した。2社はこれに先立ち、南海(南シナ海)の鴬歌海盆地の共同開発における生産量の配分をめぐり3つの契約を結んだ。そのほか、シェルは中石油とシェールガスの共同開発で提携している。

 両国はまた、18日に行われるエネルギーフォーラムで、2015年にパリで開催される国連気候変動会議に向けた気候変動協定覚書などエネルギー関連協定を締結する。

 中国機電輸出入商会の会長、張鈺晶氏によると、訪英代表団は78社の企業から180人以上の実業家で構成され、民間企業を主体とし、装備製造、省エネ・環境保護、エネルギー・建築、省エネ・電子、自動車、航空・宇宙飛行、船舶、貿易・不動産、繊維業などに及び、これらの企業はイギリス市場の開発を図っている。

 中英両国はまた、中国名酒ブランドの輸出に関し合意したが、英国産の牛肉と子羊肉の輸入禁止の解除に向けた協議を含まない。1980年代に発生した狂牛病による輸入禁止令の解除を積極的に図っており、対中国農産物の輸出額で、1億英ポンドを目指すという。