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特別取材:安倍首相の「積極的な平和主義」は真の平和をもたらされない
2014年 6月 17日13:18 / 提供:新華網日本語

 間もなく北京へ赴き第3回世界平和フォーラムに出席する予定の日本の鳩山由紀夫前首相は14日、新華社記者の特別取材に応じた際、日本の現職の安倍晋三首相の掲げる「積極的な平和主義」は一種の狭い思考方法で、真の平和をもたらすことはできないと表明した。

 第3回世界平和フォーラムは今月下旬に清華大学で開催される。今回のフォーラムのテーマは「共同安全への追求:平和、相互信頼、責任」だ。鳩山由?夫氏は3回連続でゲストとしてフォーラムに出席する。これに対し鳩山氏は、中国によるこのフォーラムの主催は、平和のシグナルを発しており、これはアジア全体の平和構築に対して重要な意義を備えているとみなしている。

 先日シンガポールで行われたシャングリラ対話について話が及ぶと、鳩山氏はあの対話会議で、安倍首相は「中国脅威論」を撒き散らし、いわゆる「価値観」を用いて相手と味方を区別すると言いふらし、またこの思考に基づいて集団的自衛権行使の問題を討論しており、これは「対話」というよりはむしろ徒党を組むと言ったほうがよいだろうと指摘した。鳩山氏はこのように語った。対話の参与者を自分の好きと嫌いな陣営とに分け、自分の好きな陣営のみと協力を語るようでは、これは対話とは称せない。しかもこれに対して、世界平和フォーラムは対話を通して、大同につき小異を残すと主張した、より建設性を備えたフォーラムだ。価値観の異なる人や国が対話を通して価値観の違いを克服し、利益の共通点を探し出す。これこそが対話の真理だろう。

 鳩山氏はこのように指摘する。いわゆる「価値観」で分類し、自分と異なる価値観の国を脅威とみなすことにより、それに対する武力弾圧を主張する。これこそが安倍首相の「積極的な平和主義」の思考方法だ。しかし、このような考えは狭すぎる。鳩山氏はまたこのように強調している。日本が集団的自衛権を行使すれば、それは戦争への道を開いたことを意味し、今後米国などの国と参戦する恐れがあることを意味するが、戦争と平和は絶対に水と火のように相容れないもの。日本が平和主義を放棄することは、国の真の宝を放棄したことを意味する。

 鳩山氏は更にこのように指摘する。安倍政権は「価値観外交」、「自由と繁栄の弧」を吹聴し、中国への警戒と対抗を扇動し、「中国包囲網」を引くことを企てている。しかし米国は日米が連携して中国を抑えるという考えには必ずしも賛成していない。安倍政権が「価値観外交」、「中国包囲網」を行うことは最終的に日本自らを孤立させることになるだろう。日本はなぜ他国に対して集団的自衛権行使を望むのか、なぜ武器輸出を望むのか、なぜ戦争をより発動しやすい道を進もうとするのかと国際社会に聞かれることは免れがたい。他国が逆に日本こそが脅威だと思った時には、日本を孤立させるだろう。日本は他国への包囲を望むが、結局は自らが包囲される可能性が高い。

 鳩山氏はまた、安倍政権は米国の真実な戦略的意図に対して誤読を持っており、日米同盟の絆の重要性を繰り返し強調すれば米国の歓心を買うことができると思っているが、実は米国にとって、中国の重要性はますます大きくなる一方で、これは一種の大きな傾向だと見なしている。

 鳩山氏はこのように語った。日中関係の当面の困難を克服するには、釣魚島問題を回避することはできない。当時の日本の田中角栄首相と中国の周恩来総理は「争議棚上げ」の合意に達したのは事実だ。争議を後世の人々に残して解決してもらうことは、両国の指導者による政治の知恵で、継承する価値があり、日本側はこの精神をよりしっかりと理解することが必要だろう。そして、中日両国は教育、経済、環境、文化などの分野で協力や交流の機会を創造し、ハイレベル対話から民間交流までの各方面の往来を形成するべきで、このようにしてようやく両国の関係が徐々に改善を得るのだ。

 鳩山氏はまた、日本で鳩山氏のような人も大勢いるから、疑いなく、多くの日本人は中国とよい関係を保つのを望んでいると語った。

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