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安倍首相提起の「新しい日本人」像は、極めて危険な思想
2014年 6月 10日10:15 / 提供:新華経済


 香港メディア・大公網は8日、先日行われたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)のスピーチで安倍晋三首相が示した「新しい日本人」像について批判する評論記事を掲載した。

 記事は、同会議で安倍首相が「国際的な視野を持って平和を愛し、未来に自信を持ち、少なくともアジア地域において、世界の秩序を守る」という「新たな日本人像」を提起したことを紹介。また、名指しを避けながらも中国を敵視し、中国に対抗する国に対して政治、経済、軍事の各方面において支援する趣旨の発言をしたと伝えた。

 これに対して、「世界の問題に軍事的関与をし続けてきた米国が疲弊を感じる一方、中国が影響力が強め始めたことで「従来の発展モデルに変化」が生じているアジア情勢において、日本が「新しい日本人」像を打ち出し、過激な方法で軍事大国化を目指していることを「極めて危険」であると論じた。また、中国に覇権を渡したくないと考える米国が「憚りなく日本を指示している」とし、「これはひどいアイデアだ」と批判した。

 そして、米国に対して「日本を両腕とする前に、安倍首相がシャングリラ会合で話した内容をよくよく聞くべきだ」と忠告。安倍首相が「新しい日本人とその父親世代、祖父世代はいずれも国際平和と安全に貢献してきた」と語った例を挙げ「安倍首相が自慢げに挙げた祖父世代が、一体何をしてきた人なのか」と疑問を呈した。