Home > ニュース > 国際評論  > 日本が残した、歴史的に敏感な言葉
日本が残した、歴史的に敏感な言葉
2014年 4月 29日16:05 / 提供:チャイナネット

米国から安全保障という収穫を得たばかりの安倍首相は、オバマ大統領が韓国を訪問したばかりで日本の弱みを握り、日本の第二次世界大戦中の「慰安婦」問題は深刻な人権侵害と批判するとは、思いもしなかったかもしれない。日本側はこれに敏感に反応し、本件を政治・外交問題に発展させるべきではないと称した。人民日報海外版の公式サイト「海外網」が伝えた。

オバマ大統領の今回の発言は、韓国の気持ちに配慮したものであったが、日本の第二次世界大戦の歴史観が、米国の東アジアにおける「友人グループ」を分裂させていると言わざるをえない。その場だけの社交辞令が、韓国の朴槿恵大統領の怒りを消せるだろうか。日本側の反応を耳にしたオバマ大統領自身も、自信を失ったかもしれない。

当然ながらそればかりではない。この荒唐無稽な歴史観は、現在の日本のさまざまな懸念される言行に対して、歴史の経験を提供している。日本が成功するためには、「正常な国」になるという夢を実現するためには、すでに失敗が証明されている振り返ることのできない古い道を再び歩むしかないように見える。現在は歴史の反省という谷間に苦しめられているが、これは一つのプロセスにすぎない。これに耐え切れば、最後にはすべてが過ぎ去るだろうというのだ。

しかし日本はこの苦しみに耐えようとせず、70数年前の侵略の罪をひっくり返そうと、さまざまな措置を講じるだろう。第二次世界大戦に日本軍が残したさまざまな「歴史的に敏感な言葉」について、日本は誹謗できるものは誹謗し、隠せるものは出来るだけ隠し、どうしても隠せないものは細かい点でケチを付け、一部の数字や出来事により全体を否定する。特に南京大虐殺の問題において、日本は中国が発表している犠牲者数を疑問視することで、この恐るべき歴史の罪を否定しようとしている。これは被害国をより憤らせる行為に他ならない。

幸いにして、歴史は日本が決めるものではない。時間の経過に伴い、日本にとって不利な証拠が多くなる。中韓などの国は日本侵略の「鉄の証拠」を相次いで発表しており、日本側の詭弁を無力化している。このほど吉林省?案館(公文書館)は日本の中国侵略に関する89件の公文書を発表した。これには慰安婦の強制連行、日本軍の暴行、中国東方地方への植民地支配、 東北抗日聯軍の鎮圧、英米の捕虜の虐待などが含まれる。これらの現場の状況をそのまま反映した史料に口を開かせれば、日本は返す言葉を失うのではないだろうか。

しかし事はそれほど単純ではない。荒唐無稽な歴史観が直ちに正されなかったことから、日本では数十年に渡り、若者・中年・高齢者の3世代に渡る右翼政治家の集団が形成された。どれほど有力な史料が登場しようとも、日本の解読は往々にして正常な考え方から乖離しており、慰安婦という異議を挟む余地のない問題についても、日本は挑戦をしようとする。NHKの役員が年初、慰安婦に関する間違った発言をしたが、最終的にただ謝罪しただけで、当事者が責任を追及されることはなかった。ここからは、史実が歴史観の問題を正すことができないことが分かる。日本の一部の人間にとって、大東亜共栄圏もマイナスイメージを持つ言葉ではなくなっている。

デンマークのマルグレーテ2世女王が日曜日、南京大虐殺紀念館を訪問した。そこの遺骨は依然として安らぎを得ていない。対岸の日本の政治家が相次いで、靖国神社を参拝していたからだ。

歴史観の問題が解決されるまで、国際社会は団結するべきだ。日本に圧力をかければ、世界はその分平穏を取り戻すことができる。(文=高望)