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オバマ氏の東京行きは失敗、手ぶらで日本を離れる
2014年 4月 28日15:40 / 提供:新華経済


 
 中国紙・参考消息(電子版)は28日、「香港メディア:オバマ氏の東京行きは失敗、手ぶらで日本を離れる」と題した記事を掲載した。

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は26日、環太平洋連携協定(TPP)をめぐり日本と大筋合意に至らなかったオバマ米大統領と米国側の交渉代表が25日、手ぶらで日本を離れたと報じた。TPPは米国のアジアリバランス戦略の核心とみなされていることから、「大統領のアジア歴訪の最初の訪問は失敗に終わった」とみなされていると指摘している。

 その一方で、安倍晋三首相は安全保障面で米国の支持を勝ち取ったことから、自らの勝利を喜んでいると記事は指摘。テンプル大学日本校アジア研究室のキングストン主任は「全体的に見て、日米首脳会談は日本にとって勝利と言える。安倍首相は米国の安全保障面での支持という欲しかったものを手に入れた。反対に米国にとっては失敗だった」と分析している。

 日本の華字メディアは25日、麻生太郎副総理兼財務相が「国内でオバマが全部まとめきれるほどの力はない」と発言したと報道。日本の副総理が日本を離れたばかりの米大統領にこれほど辛辣な評価をするのは珍しいと指摘された。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)も25日、「オバマ大統領は東京で外交政策上の挫折を味わった」と報じている。

 オバマ大統領は今回のアジア歴訪で、「日本は米国にコメ、牛肉、鶏肉、豚肉市場を開く」と宣言できると踏んでいた。だが、安倍首相は大統領の訪日前に国内の農家の強い抵抗を取り除くことはできなかった。英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は25日、「米国と日本が大統領の日本訪問中に大筋合意に達しなかったことは、更に広い範囲のTPP交渉に大きな障害をもたらす」と指摘している。