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専門家「対日関係重視も原則問題では譲歩せず」
2014年 3月 12日17:16 / 提供:人民網日本語版

 中日両国が1972年に国交正常化を実現した際、双方は、歴史や台湾、釣魚島(日本名・尖閣諸島)などの問題の適切な処理について重要な理解と共通認識を達成し、中日両国の国交回復の前提とし、両国の友好関係回復の土台を築いた。だがここ最近、日本の指導者は一連の言行によって、中日国交回復の精神に背き、中日関係の根幹を破壊し、中日関係を膠着状態に陥れた。中日外交の行き詰まりはいかに打破すべきか。将来の中日関係にはどのような発展の可能性があるのか。

 10日午後7時、全国政協委員を務める駐日中国特命全権大使の程永華氏と、全国政協委員を務める中国外文出版発行事業局の周明偉局長、中国社会科学院日本研究所の楊伯江副所長が、人民網の強国論壇にゲスト出演し、「中日関係と北東アジア情勢」をテーマとしてネット利用者とオンラインで交流した。

 司会者:数日前、李克強総理の政府活動報告から、このような言葉が初めて使われるのを耳にしました。「第2次世界大戦の勝利の結果と戦後の国際秩序を維持し、歴史を逆行することは断じて許さない」。この言葉は、中日関係に対する中国政府のどのような態度と情報を伝えているのでしょうか。

 楊伯江氏:「政府活動報告」のこの言葉は、非常に深い意味を持っています。私の考えでは、この言葉が伝えようとしているのは次のことです。中日関係と中国の対日政策については、中国は依然として対日関係を大きく重視しており、中日関係は依然として我々の最も重要な二国間関係の一つであり、中国は引き続き、中日関係の長期的で安定的、健全な発展をはかっていく。しかし、原則的な問題については、中国は譲歩することはない、ということです。

 原則的問題とは何でしょうか。主に二点あります。第一に、領土主権問題です。昨年は、カイロ宣言の70周年の年でした。「カイロ宣言」においては、日本が近代に貪欲や武力によって略取した一切の領土を返還しなければならない、とあります。釣魚島もその中の一つです。

 第二に、歴史を逆行することは断じて許さないという言葉ですが、これは歴史問題において、日本の政治屋が侵略の歴史を美化したり、否認したり、粉飾したり、改ざんしたりすることを許さないということです。私は、これは非常に重要で明確な内容を持っていると考えます。昨年12月26日、日本の現職の首相である安倍晋三氏が靖国神社を参拝しました。この靖国神社には、14人のA級戦犯がまつられており、この14人の第二次世界大戦のA級戦犯は、大戦後の極東国際法廷によって裁かれた人々です。安倍氏が戦後の国際秩序に挑戦しようとしていることは明らかです。いかなる国際秩序も、「ハードウェア」から成っていると同時に「ソフトウェア」からも成っています。戦後の国際秩序の「ソフトウェア」は、ドイツファシズムと日本の軍国主義を罰することを道義的な土台としています。安倍氏の行為は戦後の国際秩序に挑戦するものです。

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