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習近平国家主席訪露、3つの「意義」
2014年 2月 7日10:55 / 提供:新華夏
 2014年冬季五輪の開催地であるロシア・ソチは、6日に習近平国家主席を迎えた。ロシア民族友好大学の教授は、習近平国家主席が「意義ある訪問」を展開していると評価し、次のように指摘した。中新社が伝えた。

 一、五輪の祭典を共に楽しむのは中露両国の美しい記憶である。ロシア「独立新聞」によると、2008年に、プーチン大統領はロシア政府首脳として北京五輪開会式に出席し、6年後、プーチン大統領はソチで五輪来賓を迎えた。そして、同年に、北京市と張家口市は2022年冬季五輪を共同で招致する。プーチン大統領が指摘したように、ロシアは五輪の準備に国の総力を挙げている。今回、習近平国家主席はソチを訪問し、プーチン大統領を支持することで、冷やかな姿勢を示す西欧の友人に対し積極的な手本を示している。

 二、北京は「初めての意義」を重視している。2014年に入り、習近平国家主席の外遊は初めてである。中国の国家元首、そして習近平国家主席の最初の訪問先はいつもロシアである。

 それに関し、中露両政府や世論は共通の認識を持っている。中国の李輝駐ロシア大使は「中国の最高指導者が、海外で開催されるスポーツ競技に出席するのは今回が初めてである。それは中露関係が高水準にあり、特別であることを示している」と語った。露中友好協会のチタリェンコ会長は「習近平国家主席のソチ訪問は露中両国の特別な友情、両国関係の高度な発展のシンボルである」と語った。

 三、習近平国家主席の訪問には、国の元首がスポーツ競技に出席するということ以外にも特別な意義がある。すなわち、包括的な戦略的パートナーとして、中露両国の指導者は可能な機会(スポーツを含む)を利用し、政治対話を常に行い、重要な両国問題や国際問題で足並みを揃えるとのことである。

 プーチン氏が大統領に、習近平氏が国家主席に着任後、露中両国は協力する分野や効率を拡大している。両国の会談が盛んに行われることで、両国シンクタンクが指導者のため用意する議題は、ますます多様化している。

 ソチでの習近平国家主席とプーチン大統領の会談時間は数時間に過ぎないとは言え、双方の議題は多数ある。両国は中央アジア問題で互いの立場を調整する必要がある。ロシアと中国が共に関心を持つ太平洋地域の安全問題についても話し合うことができる。安倍晋三首相が靖国神社に参拝後、東京の政治的傾向は人々の不安を買っている。

 2013年の露中貿易は思いどおりにはならなかった。貿易の規模や質で見れば、「天井効果」は顕在化し始めている。今のところ、双方が国家元首のレベルで戦略決定を行わなければ、露中両国は貿易構成を改善したり、既定目標を達成したりすることはできない。ソチ会談で、習近平国家主席とプーチン大統領がシベリアや極東地域での協力戦略の範囲やパターンを決定して初めて、中国は資金や技術、ノウハウ、人材により、これらの問題の解決を助けることができる。

 もちろん、習近平国家主席とプーチン大統領の会談により、全ての議題の解決案を打ち出せるわけではない。率直に言えば、今回の会談は両国指導者が互いに好感を伝え合うシグナルであり、今後10年間の保障でもあるといえる。