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「中国外交官が極秘訪日」と騒ぎ立てる、“密使”など存在しない
2013年 10月 18日9:29 / 提供:
中国外交部の華春瑩報道官

 中国紙・環球時報は17日、中国が今月初めに日本に“密使”を派遣したと日本メディアが故意に不可解な報道を展開し、「中国が対日関係の緩和に焦っている」という雰囲気を作り出そうとしていると批判した。

 複数の日本メディアが16日、今月初めに中国外交官が“極秘訪日”し、釣魚島(日本名:尖閣諸島)問題でこう着した状態が続く中日関係の打開策をめぐり、外務省の高官と会談を行ったと報道。中国外交部の高官(局長級)が“密使”として送り込まれ、日本側と話し合いを行ったが、何の打開策を見いだせず、結局は平行線のまま終わったと報じられた。

 これに対し、中国外交部の華春瑩報道官は16日の定例記者会見で、「一連の報道を目にした。中日両国の外交当局は交流を保っているが、報道のような状況が具体的にあったかどうかについては、私が知る限り、存在しない」と述べている。

  また、中国現代国際関係学院の日本問題専門家、劉軍紅氏は「日本が『中国が密使を派遣した』と誇張するのは、『中国が対日関係の緩和に焦っている』という見せかけの姿と雰囲気を作り出すため」と指摘。「正常な外交交流において、局長級以下の交流は事務レベルになるが、中日間でこのレベルでの交流が途絶えたことはない。そのため、日本側が言うような『密使』は存在しない。『極秘訪日』と誇張しているのも、国内の政治圧力を緩和させるためのものだ」との見方を示した。