Home > ニュース > 国際評論  > 日本の準空母建造の裏にある複雑な思惑
日本の準空母建造の裏にある複雑な思惑
2013年 8月 9日11:57 / 提供:チャイナネット

日本の準空母「いずも」は広島原爆記念日に進水した。麻生副首相をはじめ多くの閣僚が進水式に出席し、世界の注目を集めた。日本が出したのは哀悼のカードそれとも強気のカードなのか?日本がどういうつもりなのかまったくわからない。

1998年に「おおすみ」型輸送艦が就役して以来、日本は大型艦の設計、建造において三段跳びしを達成した。「いずも」の進水はありったけの知恵を絞った日本の典型的な反応で、偏狭な島国根性を見事に現れている。一方で海軍力を増強し、空母を含む多くの大型艦船や最新鋭潜水艦を開発し、第二次大戦中の世界の海軍強国の夢を叶えようと目論み、もう一方で「軍拡・戦争準備」で地域のバランスを乱すと周辺国から非難されることを懸念している。そのため日本はこそこそとするしかなく、建造艦船の排水量とサイズを毎回50%ずつ増やしているが、ぬけぬけとそれを「駆逐艦」や「護衛艦」と呼んでいる。実際、軍事知識が少しあれば、現代において空母と水陸両用攻撃艦以外、最大トン数の艦船の満載排水量は1万トン前後で、護衛艦はいうまでもなく、巡洋艦でもそれ以上のものはない(2.4万トンのロシアのピョートル・ヴェリキー巡洋艦が唯一の例外)。

日本の下手な演技は、長年にわたる「平和憲法」の束縛から脱却し、いわゆる「正常な国」になり、自衛隊を「国防軍」にし、アジアでの「リーダー」の地位を回復し、少なくとも東アジア地域でより多くの発言権と主導権を持つ狙いがある。

実は日本の一部の政治家は人には言えない次のような目的を胸に秘めている。(1)「いずも」は当時上海で残虐行為を行い、中国侵略戦争と日露戦争において、極めて恥辱的な役割を演じた悪名高い艦船だった。準空母を「いずも」と命名するのは、昔の「いずも」を呼び戻すようなものである。(2)「いずも」の排水量、搭載機数、全面的な任務がこなせるという特徴を利用して周辺各国に様々な威嚇を行う。海上対潜や「離島奪還」などその矛先は明らかに中国に向けられている。(3)万が一、米国が自らの戦略的利益のために日本に見切りをつけ、米国がより大きな利益のために日本を棚上げした場合、日本は周辺国と単独で戦うことになる。そうなれば数隻の艦船でもなければ、対処できない――。

日本の行動と野心を米国は当然よくわかっているが、日本に「アジア太平洋シフト」戦略で飛び回ってもらい、第一列島線で中国を食い止めてもらう必要がある。ただ、日本が米国の思い通りに動くとは限らない。米国は「自分の足に石を落とす」可能性がある。(三略研究所海洋研究センター 李傑)