Home > ニュース > 国際評論  > 日本経済 低迷の泥沼にはまる
日本経済 低迷の泥沼にはまる
2012年 11月 18日10:46 / 提供:「人民網日本語版

 記者は最近、日本のタクシードライバー中村さん(40)と次のような会話をした。  

 「近頃は商売上がったりで、毎日必死に仕事を引っ張ってきても、1日の売上はせいぜい5万円だ。昔は楽に7万円は稼げた。しかし知り合いは私よりももっとひどい状況だ」  

 「どうしてそれほど不景気なのですか?」  

 「日本には資源がなく、製造業が最も重要な産業だ。今は製造業が不景気で、社員の給与と賞与が減少し、外で食事し酒を飲む余裕がなくなった。これではうちの商売も減ってしまう」  

 「昨年の東日本大震災の時は、今よりもっとひどかったでしょう」

 「あの頃は今よりも良かった。あの頃はみんな必死に働いて、勢いがあった。しかし今もまだ希望が見えず、やる気を失ってしまった。それに日中関係も悪化し、日本経済の先行きが余計に不安になってきた」

 中村さんの言葉は、様々な面から日本経済の現状を反映している。内閣府が今月12日に発表した2012年第3四半期国内総生産(速報値)によると、物価変動要素を除く実質的なGDPは前四半期比0.9%減となり、年率では3.5%減少し、3四半期ぶりの「マイナス成長」となった。

 日本経済は今年年初から悪性の循環に陥っており、低迷の泥沼の中で、もがけばもがくほど深くはまりこんでいる。具体的に見ていくと、まず世界経済の成長率の低下、円高の進行により日本の輸出が激減した。日本の9月の対中国輸出額は前年同期比14%減、対EU輸出額は21%減となり、対米輸出額の増加も疲弊を示した。輸出低迷の影響を受け、今年年初から生産が大幅減となり、雇用に影響を与えた。製造業の不景気はまた、消費のさらなる悪化を招いた。日本の民間のシンクタンクは、第4四半期のGDPもマイナス成長を続ける可能性があると予想している。内需の不足、消費者物価指数の低下というすう勢が続けば、デフレ脱却の目標がますます遠のくことになる。  

 共同通信社は、対中国輸出額が3四半期ぶりにマイナス成長となり、日中関係の悪化が日本経済に与える影響が表面化し始めたと伝えた。

 野田首相は14日、16日に衆議院を解散し12月に衆議院総選挙を実施すると発表した。日本メディアは、野田首相が今月内に新たな景気刺激策を制定したとしても、効果を発揮するのは困難だとしている。法政大学の小峰隆夫教授は、「第4四半期のGDPはマイナス成長を続けるだろう。日本経済の真の復興は、2014年以降にずれ込む」と分析した。

関連記事