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津波による海洋生態系の破壊に警戒すべき
2011年 3月 17日15:50 / 提供:第一財経日報

 日本大震災による津波は、日本の沿岸の村と都市を「荒れ果てた廃墟」にし、多くの財物と生命を奪った。これによる財産損失と命の消失は、まだ統計できないが、中国科学院南海海洋研究所研究員の唐丹玲氏は、津波による海洋生態系の破壊と関連問題に警戒すべきだと語った。

 唐博士は、海洋生態リモートセンシング、生物海洋学や自然災害などについての専門家である。「第一財経日報」のインタビューを受けた際に、大きな津波は沿岸の植物を破壊し、沿岸の生態系を変えると語った。

 津波が発生した後、引く波につれて大量の浮遊物が海洋に入り、海域環境を汚染すると指摘した。例えば、2004年の津波で、浮遊物が長期に海面に浮遊していたため、光線の透過率が減り、海洋生態環境に影響し、光線の需要量が高い生物は死亡するという。また、巨大な津波は海底に生きる深海生物を海面に流し、環境の変動より深海生物が死に、そして食物連鎖が変化する。

 また、津波によって赤潮汚染を起こす可能性がある。地震と津波が海岸環境を破壊し、陸地の栄養塩成分を海洋に巻き込み、沿岸の海水が富栄養化する。もし海水の温度が上昇すると、大範囲の赤潮が起こる可能性がある。そして、一連の生態問題と水産養殖に関連する問題が起こる。例えば、漁業、観光産業への影響が大きい。日本の食品は主に水産で、もし水に毒素が含まれれば、食物連鎖を通して人体に影響する。幸い、今の日本、特に東北地方は、天気が寒く、赤潮が形成されにくい。だが、予め注意することは必要だ。

 もう一つは、原子力発電所の放射能漏れも、生態災害になる。人は避難できるが、動植物はそうできない。日本は地震?津波が頻発する国だが、今回の災難を早く乗り越えることを祈っている。

(翻訳:郭炎君) 

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