Home > ニュース > 国際評論  > オバマ大統領が、「経済の切り札」を切る
オバマ大統領が、「経済の切り札」を切る
2011年 3月 11日10:04 / 提供:

 「21世紀経済報道」9日付ニュースによると、清華大学中米関係研究センター高級研究員の周世倹氏が語ったところによると、2012年の選挙が近づき、オバマ大統領はこの時期に駱家輝氏を任命したことは、実際の意図は「経済の切り札」を切り、アメリカ経済を振興するための「奥の手」を出したことであるという。

 注目すべきは、駱氏が中米貿易の摩擦とトラブルに対して、立場が強硬であることだ。この前、アメリカがたびたびと知的財産権利保護、クリーンエネルギー補助金や国家安全などの領域で、中国に圧力をかけた。アメリカ政府は、中国の市場経済的地位を認めがたいのだと、駱氏本人が明らかに語った。

 「中国にとっては、駱氏がアメリカの中国駐在大使を担当するメリットは、その中国人の血筋である。だが、そのメリットはそこまでだ」と、元在米中国大使館参事官の何偉文氏が語った。

 駱氏は1950年生まれで、中国人移民の第三代である。祖父の原籍は広東台山で、前世紀の初頭にアメリカへ移住した。駱氏は広東語だけ話せるが、北京語は話せない。

 駱氏らアメリカ籍の中国人官吏の身分は、中国人にとっては、かなり「勘違いしがち」で、血筋故で中国とうまくやると思わせる、と周氏は指摘している。「必ず認識すべきなのは、駱氏は完全なアメリカ人であるという事実だ。駱氏が何より先にアメリカの利益を守るものだ」と、周氏は強調した。

 ただし、「問題の解決は双方の努力が必要だ」と周氏は認めている。大使の役割は、両国の関係を調節することで、駱氏は両国の貿易問題の要点をより明晰に理解し、将来の協力を促進すべきだという。「アメリカのクリーンエネルギー技術と民用テクノロジーの輸出などについて、駱氏は双方の争いを解決する能力があると思う」という。

 何偉文氏は10年前に在サンフランシスコ中国総領事館事務官を担当した時、駱氏と付き合ったことがある。「彼は絶対的に現実的な人だ」と、何氏は強調している。

(翻訳:郭炎君)

関連記事