Home > ニュース > 国際評論  > 「北方四島」は、アジア地政学的の焦点になる
「北方四島」は、アジア地政学的の焦点になる
2011年 2月 26日16:28 / 提供:

 

 北方四島の地政学的状態はとても微妙なので、リスクと利益が共存するといえる。地政学的に見れば、北方四島は日ロに深い影響がある。北方四島は、ロシアのオホーツク海から太平洋への出入り口とかかわり、不凍港(冬でも凍結しない港)である択捉島は、カムチャツカ半島の海軍基地にいる戦略原子力潜水艦の安全に脅威を与えると思う。日本が北方四島を占有すれば、島の周囲に領海が付くため、日本の防御範囲を北へ200キロメータルほど拡大し、領海拡張権が大幅に伸びる。地政学的な利益以外に海洋資源も豊富である。

 日ロ関係から見ると、会談の良い雰囲気はすでになくなった。日本人は「グルジア方式」を模倣するという論調まで出したが、ロシアは、「四島は南オセチア事件のように解決することにならない」と直言した。日本は安部首相以来、「領海主張で積極姿勢」を強めていき、海上自衛隊は拡張しつつあり、一方、ロシアは北方四島を太平洋の扉と見なし、軍事演習で外界に北方四島がロシアに帰属するという認知を強める。「北方四島」問題の激化は、中日「釣魚島」問題に対する注目を弱めることに有利である。

 また、中国はロシアの投資導入計画に適度に参加するのが良いと思う。これまで、日本は北方四島の問題に力を尽くしたと言える。経済援助を餌に、ロシア政府の心をなびかせながら、日ロ貿易を抑えてきた。ロシア人は、日本が「1991年からずっとロシア貿易を抑えているので、日ロ貿易は少しも成長しなかった」と咎めた。こういう点は、実に中国に有利である。日ロの間に疑う気持ちがあるため、客観的に中国のロシア極東地域での投資開発にチャンスを与えた。ロシアの方は、中国の在ロ投資も信頼できないが、日本が在ロ投資のチャンスを放棄したため、この現実を認めるしかない。同じ理由で、ロシアの天然ガス、石油など資源輸送ルートの点でも、中国は日本との競争に負けていない。

(編集:郭炎君)

関連記事