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安倍政権の歴史認識は後退しつつある—日本の歴史家、山田朗氏を特別取材
2015年 7月 8日11:39 / 提供:新華網日本語

安倍首相は日本の価値観の作り直しを望む

 山田氏は、安倍政権の政治、安全保障、憲法改正などといった方面での様々な行動は、いずれも独自の価値観や歴史観と密接に関わっており、安倍首相は自分の価値観で日本を作り直そうと企んでいると語った。

 山田氏は次のように指摘した。安倍首相は就任してから、日本を再び政治・軍事大国に作り上げたいとひたすら思っており、経済大国にするのには満足していない。安倍首相は「実力主義」を信じてあがめ、彼の理想の中の日本は、「実力による政治」が行使できる戦前の日本だ。このために、安倍首相は「過去の歴史の修正から始め、過去を肯定し、戦後から今までとは異なる日本を作り上げる」のを望んでいる。

歴史の負の資産は二度と膨らむことはできない

 日本で最近実施された一部の世論調査によると、多くの日本人、特に若い人はもう二度と謝罪する必要はないと思っているという。山田氏は、加害責任の面での教育が欠如したことによってこの現象を作り出し、これは「日本の若者にとっても不幸な事だ」とみなしている。

 山田氏は、「一方で、日本の加害者としての記憶はしだいに薄れ、もう一方で、被害者側の記憶は消えることがなく、この亀裂がますます大きくなっています。」と述べ、また「歴史の負の資産はいずれ返済せねばならず、後回しにすればするほど、負の資産の利息を含めて、歴史の負の資産が絶えず膨らみ、問題がますます深刻になるでしょう。」と語っている。

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