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新宿焼身自殺、日本メディアの取り扱いは冷淡すぎる
2014年 7月 1日16:26 / 提供:中国国際放送局日本語放送

 2014年6月29日午後1時頃、東京都新宿区西新宿にある歩道橋で50〜60代とみられる男性が安倍晋三政権による集団的自衛権の行使容認に抗議して焼身自殺をした事件がありました。

 この事件について、日本のSNSでは強い反応を呼び起こしました。これとは反対に、主要メディアの事件への反応は冷淡そのものでした。

 日本放送協会(NHK)は報道しませんでした。テレビ朝日は40秒ほどの短いニュースに止まり、大阪の関西テレビは「男は何を話しているのか分からない」と、1時間にわたるこの男性の抗議演説の内容を伝えず現場中継だけを放送しました。翌日の各新聞紙には事件の詳細を取り上げる記事が見当たらず、ささやかなことでも大いに報道するというこれまでの日本メディアのやり方とは全く裏腹になりました。

 インターネット上にも「普通自殺事件をよく報道するが、どうして今回だけは黙っているのか」や「情報統制を匂わせた」と疑問の声も上がっています。

 記者経験の長かった政治評論家の本澤二郎さんは「現在の日本メディアは安倍政権に拉致された。安倍氏の指名により籾井勝人氏が会長を務めるNHKはいま、あらゆる政治報道を籾井氏の監視下で進めている。集団的自衛権についての報道も太平洋戦争時の報道『大本営発表』の延長線上にある。NHKは、公共放送機関として国家権力を監視・制限する役割を失っており、その政治報道と外交報道はもう信頼できなくなった」と話しました。

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