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中ロ、「宇宙条約」の新草案を共同提出
2014年 6月 11日17:06 / 提供:新華網日本語

 中国とロシアは10日にジュネーブで共に軍縮会議(CD)の全体会議に向けて「宇宙空間における武器放置、宇宙空間の物体に対する武力使用、又は武力の威嚇使用防止条約」の更新草案を提出し、交渉を通して一項の新たな国際法律文書の成立によって、宇宙空間の軍備競争と宇宙空間の兵器化防止を提起した。

 中国の呉海涛特命全権軍縮担当大使は当日軍縮会議の全体会議でこのように語った。中国側は宇宙空間における軍備競争の防止を軍縮会議の優先事項として推進し続けており、これは、宇宙技術の急速な発展に伴って、宇宙空間の兵器化や宇宙空間の軍備競争へのリスクも一層上昇しているからで、これが宇宙空間の平和的利用を阻害し、各国の宇宙空間での安全?相互信頼を破壊し、グローバル戦略バランスや安定を破る見通しで、核軍縮プロセスに有利ではない。これと同時に、既存の宇宙立法は宇宙空間の兵器化を防げることができず、宇宙空間の物体に対する兵器使用あるいは兵器の威嚇的使用を有効的に防止することはできないだろう。

 呉海涛軍縮大使は次のように強調した。この情勢を受けて、国際社会は必ず防止措置を講じ、宇宙空間における軍備競争防止について早急に交渉を行い、新しい国際法律条約を締結し、宇宙空間の武器化を根本的に法律メカニズムから防止しなければならない。これは国際社会の普遍的な呼び声でもある。これまでの国連総会は、多数の賛成票を得て「宇宙空間の軍備競争防止」決議を採択し、交渉を通じて関連国際法律文書を締結するように軍縮会議に求めた。

 呉海涛軍縮大使は次のように指摘した。宇宙空間の軍備競争防止は一貫して軍縮会議の四大核心的議題の一つだ。軍縮会議の加盟国がこの議題について深く討論を行い、多くの事項を提案した。2008年、中国とロシアは「宇宙空間における武器放置、宇宙空間の物体に対する武力使用、又は武力の威嚇使用防止条約」草案を軍事会議に共同で提出し、軍事会議で宇宙空間における軍備競争問題を防止し、国際法律文書に関する交渉を行う基盤とした。宇宙空間の安全分野における新しい情勢の発展と政府?専門家チームの報告書の提言を含む各界の意見を考慮し、中国とロシアは今回、「宇宙空間における武器放置、宇宙空間の物体に対する武力使用、又は武力の威嚇使用防止条約」草案の更新と改善を行い、主に条約の定義と範囲、組織機関、紛争解決メカニズムなどの約款を補充?修正し、詳細化する。この新案文書は軍事会議が国際法律文書締結の交渉に向けて引き続き前進するように促すことを趣旨としている。

 呉海涛軍縮大使はまた、次のように述べた。中国とロシアは「宇宙空間における武器放置、宇宙空間の物体に対する武力使用、又は武力の威嚇使用防止条約」草案新案文書を各界が真摯に研究し、支持することを期待している。両国はさらに、各界の意見と提言を真剣に聴取し、新案文書を絶えず修正?改善し、軍縮会議が実質的な交渉を開始するための堅実な基盤にしたいと考えている。

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