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福島第一原発、大雨で海へ排水
2013年 9月 17日16:57 / 提供:新華網日本語

  【新華社東京9月17日】東京電力は16日、台風18号がもたらした大雨の影響で、福島第一原子力発電所(第一原発)内の貯水タンク周囲に設置された漏水対策用のせきから水が溢れ出す可能性が高く、このためにすでにせき上の7か所の排水弁を開き、貯まった水を海へ排出したと宣言した。

  東京電力はこのように指摘した。ストロンチウム90の法定基準は1リットル当たり30ベクレル以下で、排出した水のうち、ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質濃度は法定基準以下であり、最も高いところでも1リットル当たり24ベクレルだった。しかも今回排出した水は、高濃度の放射性汚水漏れが発生した地域から来たのではない。

  東京電力はすでに放射能濃度が法定基準より低いであることを確認しているが、これは当社が初めて自発的にせきの中にたまった水を海へ排出するものだ。これらの水は排水溝などを通して直接外洋(福島第一原発の港湾外)へ流出されているが、現在流出した総水量はまだはっきりとしていない。

  目下、東京電力は福島第一原発の原子炉の所在する建物の地下にある汚水を回収中であり、一部の水から放射性セシウムと塩分を取り除いた後、再度冷却に用いられ、また冷却に用いなかった汚水を地上の貯水タンクに貯蔵するという。原発内の汚水を貯蔵した1000余りの貯水タンクはすでに飽和状態に近く、くみ取られた汚染された地下水は最終的に貯水タンクに貯蔵もせねばならず、原発では貯水タンクを安置する場所がないという苦境に直面しているところだ。

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