日本横浜国立大学の村田忠禧名誉教授はこのほど、新華社の特別取材を受けた際に、釣魚島は日本固有の領土ではなく、日本側は釣魚島に「領土論争は存在しない」という主張を強化するため、不実な記録をでっちあげ、関連史料を公表する際に削除を行ったと述べた。
【新華社東京7月22日】日本横浜国立大学の村田忠禧名誉教授はこのほど、新華社の特別取材を受けた際に、釣魚島は日本固有の領土ではなく、日本側は釣魚島に「領土論争は存在しない」という主張を強化するため、不実な記録をでっちあげ、関連史料を公表する際に削除を行ったと述べた。
村田名誉教授は今年6月に新著『日中領土問題の起源』を出版し、著書において、日本側が公表した資料に基づき、沖縄、又は歴史上の琉球に属さない釣魚島は、日本固有の領土ではないという結論を導き出した。村田名誉教授は「現有の資料に基づけば、誰であろうとも私の見解に反論のしようがない」と述べた。
村田名誉教授はまた、日本側は冲縄県「尖閣列島」(即ち中国の釣魚島及びその付属島嶼)は日本固有の領土だと主張しているが、沖縄は本来、日本固有の領土ではなく、以前は琉球国で、後になって日本に合併された。そして琉球の歴史記録の中に日本政府の言う『尖閣諸島』は 全く存在しない、と指摘した。
村田名誉教授は次のように述べた。地理状況と自然環境から見て、釣魚島は沖縄、又は琉球には属さず、中国の漁師と密接な関係にある。 釣魚島は海底大陸棚の縁に位置する。昔の沖縄の漁師は小船を使用しており、水深2,000メートルの 沖縄トラフを越えて漁に行くことはほぼあり得ない。「だが中国の福建、台湾の漁師から見ればそこは浅海で、 歴史的によく漁に行っていたし、現在もそうだ」。
村田名誉教授はさらに、1つの重要な史実も発見した。1885年に当時の沖縄県令西村捨三は日本政府に釣魚島に国境標識を建立しないよう提言していたのだ。村田氏は次のように説明した。当時日本の内務卿山県有朋は西村に清朝の福州から沖縄県那覇市にいたる間の無人島について調査し、その帰属を明らかにした上で、領土標識を建立するよう指示した。しかし西村はすぐには実行しなかった。「彼はこれらの島嶼が清朝と関係があることを知っていたからだ。」 最終的に山県は標識建立の中止を命令した。
日本外務省はウェブサイトで「1885年以降、日本政府は沖縄県当局を通ずる等の方法により尖閣諸島(即ち中国の釣魚島及びその付属島嶼)に対して再三にわたり現地調査を行なった」としている。一方で村田氏は、日本がいわゆる「再三にわたり調査」を実施したことはなく、1885年10月末に沖縄県職員がわずか数時間の調査をしただけだと指摘した。
村田名誉教授は釣魚島は日本が甲午戦争中に盗み取ったものだ。「手続き上も多くの問題があり、日本国民にも国際社会にも関連状況を公にしなかった」と述べた。
釣魚島問題について中日間にかつて棚上げ合意があったことを日本政府が否認していることについて、村田名誉教授は日本外務省は釣魚島に「領土論争は存在しない」との主張を強化するため、関連史料を公表する際に削除を行ったと述べた。
村田名誉教授はまた、中日双方は対話を通じて、釣魚島周辺での不測の事態を防ぐためのルールを共同で制定すべきだと指摘した。「私は中国はこの方面で努力する姿勢を示した考える」と述べた。
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