Home > ニュース > 国際  > 中日一連の記念イベントが長崎で開催
中日一連の記念イベントが長崎で開催
2013年 3月 26日14:51 / 提供:
孫文と梅屋庄吉・トク夫妻像(三人像)除幕式

  2013年は「中日平和友好条約」締結35周年の年である。中国から最も近く、中日友好を一貫して重視し続ける日本長崎県は、今年3月に長崎県にて一連の祝賀イベントを行った。

 3月22日に長崎市内で長崎歴史文化博物館と湖北省3館との友好交流協定書調印式、3月23日に長崎歴史文化博物館で第2回「館長サミット」in長崎、3月24日に松が枝国際観光船埠頭で孫文と梅屋庄吉・トク夫妻像(三人像)除幕式、さらに同日に長崎歴史文化博物館にて中国国家観光局(東京)等の主催による「美しき中国・文化長安―陝西書画名家展」開幕式をそれぞれ行った。

 特に24日の銅像除幕式は中日各界の関係者が注目した。この三人像は辛亥革命100周年を記念して中国が長崎県へ贈呈したもので、長崎歴史文化博物館で展示された後、今回正式に長崎港松が枝国際ターミナル第2ビル緑地帯に設置されることとなった。三人像は孫文と梅屋庄吉の友情を記念するだけでなく、中日友好と発展を願うためのものである。

参?“美?中国 文化?安-?西?画名家展”的中?人民共和国?日本国特命全?大使程永?和?崎?知事中村法道.JPG

除幕式に出席する程永華氏、中村法道氏ら

 この除幕式には、中華人民共和国駐日本国特命全権大使程永華氏、中国国務院新聞弁公室、中国社会科学院歩平氏、南京市油画彫塑院院長(像制作者)王洪志氏、長崎県中国総領事館総領事李文亮氏、孫文、宋慶齢関係の「館長サミット」参加者等と、日本側からは元内閣総理大臣 福田康夫氏、長崎県知事中村法道氏、県議会議長渡辺敏勝氏、長崎市長田上富久氏、梅屋庄吉の曾孫である小坂文乃氏、元中国大使 谷野作太郎氏、長崎の彫刻家の山崎和国氏らが出席。

 双方の出席者らは中日の友好は容易に成果が得られるものではないが、多くの意義のある文化交流や地方政府間交流を推進し、今後の友好交流の一層の促進を図っていきたいと表明した。

 長崎県は日本の最南端にある九州の西側に位置する。中国大陸に近く、中国上海市からの距離はおよそ800キロ、中国と東南アジアへの窓口であり、「中国からもっとも近い日本」とも呼ばれている。その地理的条件が両国の友好交流を古くから栄えさせた。そして、大物二人の友情は中日友好の印しを人々の心に刻んだ。その二人の人物とは、孫文と梅屋庄吉である。孫文と梅屋庄吉が知り合ったのは孫文が29歳、梅屋庄吉が27歳のときであった。若い頃に結んだ友情はやがて一生のものとなる。梅屋庄吉は孫文の革命にかける情熱を知ると「君は兵を挙げたまえ、我は財を挙げて支援す」という盟約を結んだ。梅屋庄吉は一生をかけて物心両面から孫文を支え続け、孫文の辛亥革命成功を物心両面で支援し続けた。

“美?中国 文化?安-?西?画名家展”?幕式.JPG

「美しき中国・文化長安―陝西書画名家展」開幕式

  1925年に孫文は病死した。梅屋庄吉は失意を振り払うかのように財産をつぎ込み、巨額の費用をかけて孫文の銅像4体を制作し、中国に寄贈した。孫文像は中国から歓迎され、現在でも広州、南京、マカオの各地で大切に保存されている。長崎県は国境を越えた二人の友情を称え、友好交流を促進して両国の理解を深めるため、2010年に「孫文・梅屋庄吉と長崎」プロジェクトを正式に立ち上げた。本プロジェクトの一環として、また、「中日平和友好条約」締結35周年を記念して、長崎県は今年3月に一連の記念イベントを開催した。

 3月22日、長崎市内で長崎歴史文化博物館と湖北省3館との友好交流協定書調印式を行った。長崎県と湖北省が締結した友好交流関係同意書に基づき、長崎歴史文化博物館、辛亥革命武昌起義紀念館、辛亥革命博物館、武漢市中山艦博物館の4館の友好館関係を締結。これから、4館は相互訪問、学芸員の派遣・受け入れなどを行っていく予定。

 3月23日、長崎歴史文化博物館で「孫文・梅屋庄吉と長崎」第2回「館長サミット」in長崎を開催した。梅屋庄吉の曾孫である小坂文乃氏が「孫文・梅屋庄吉が日中関係改善に果たした役割」を講演した後、「今こそ活かす100年前の孫文と梅屋庄吉の友情物語」をテーマに、日本、中国大陸、中国香港、シンガポールの各博物館館長と約100名の聴衆が意見交換などを行った。このほか、民間での活発な芸術交流も中日友好の重要な役割を担っている。

 中国国家観光局(東京)、東京中国文化センター、新華社東京支局、中華人民共和国駐長崎総領事館主催、長崎県、長崎県観光連盟、長崎歴史文化博物館共催による「美しき中国・文化長安−陝西書画名家展」は、まさしく民間の芸術交流である。

 この芸術展には中国伝統芸術書画界の代表的な3名の大学教授と3つの書画学院の関係者からなる団体が招待され、書画約100作品が出展される。24日の開幕式には程永華駐日大使をはじめ中国国家観光局関係者や中国有名画家等が多数出席し、京劇や変面といった中国の芸術を鑑賞した。中日は一衣帯水の隣人であり、長崎県は両国の交流の窓口として中日友好の関係づくりに長い間取り組んでいる。両国のたゆまぬ努力により、中日両国人民にはきっと世代を超えた友好、平和、美しい未来が待っているだろう。

(編集z)

関連記事