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チャべス氏の病状は多方面の神経に影響を与え
2013年 1月 8日10:10 / 提供:新華綱日本語

 チャべス氏、このベネズエラで14年間政権を握ってきた著名なラテンアメリカの左翼政治指導者は、今では病床でがんと戦っている。彼の病状は個人の安否だけでなく、更にベネズエラの国家の先行きとラテンアメリカ地域の政治地図に影響を与えているように思われる。

 2011年6月に骨盤のがん性腫瘍と診断され、チャべス氏は数回に渡る手術を受けており、最新の一回は2012年12月11日に行われたのだという。しかし手術後の合併症がその健康状態を懸念させており、去年10月に再任を果たしてからは、キューバへ赴き治療を受けざるを得なくなっていた。病状は繰り返され、外部からはチャべス氏が1月10日の大統領宣誓就任式をやり遂げることができるかどうかに対して疑問を投げかけている。

 ベネズエラ憲法によれば、大統領が「暫時職務を果たせない」場合、副大統領が大統領に代わって90日から180日の職権を行使できるとしている。もし当選した大統領が死亡、辞職或いは重病となったことを含む「完全に職責を果たせない」場合は、30日以内に再度選挙を実施し、その間国民議会主席により臨時大統領を務めるという。もしチャべス氏が病気で期日通りに大統領就任式をやり遂げることができなければ、引き続き法律によって何らかのプロセスが取られるかは、目下ベネズエラ国内の反対派とチャべス氏の支持者との間における明らかな分岐となっている。

 反対派は再選挙を要求しており、ベネズエラ国民議会のディオスダド・カベジョ議長が5日再任を果たした後、チャべス氏が大統領就任式に出席できなければ、日を改めて最高裁判所で就任することになっており、当日大統領が「永久退職」を宣言し、国民議会の議長が暫時大統領の職位を代行する情況は絶対にありえないと再度声明を発した。マドゥロ副大統領も最近になって、チャべス氏が期日どおりに就任を宣言できるかどうかにあっても、引き続き大統領の職責を果たしてゆくと再度表明している。

 国内の政局を安定させるため、チャべス氏は2012年12月再度ハバナへ治療に赴く前にマドゥロ副大統領を後継者と定めている。出発前の公開演説で、チャべス氏は繰り返し「団結」を掲げていた。そうであってもマドゥロ氏は、チャべス氏がきっと病魔から抜け出せると信じていると強調している。

 しかし、避けられないのは、もしチャべス氏が病気で期日通り就任できなければ、たとえ再選挙を行わなくても、ベネズエラの政界は変数に直面せざるをえないだろうということだ。ある評論では、その時になればマドゥロ副大統領と国民議会のカベジョ議長との間の権力境界において論争が起こる可能性があると見なしている。これに対し、カベジョ氏は彼とマドゥロ氏との間に争いはなく、「兄弟」のような間柄であると述べ、一方マドゥロ氏もまた党内部の執政においてはいわゆる分裂と闘争は存在しないと表明している。

 もし大統領選挙が再び行われるなら、マドゥロ副大統領と反対派のカプリレス氏との対決が最も可能性が高いとされ、そうなると変数は同様に少なくはないだろう。カプリレス氏は去年10月の選挙でチャべス氏に敗れたが、得票数では、反対派がチャべス氏とこれまでの選挙戦での最高データを獲得している。マドゥロ氏がチャべス氏の支持者から完全な承認を獲得できるかに至っては、依然として懸念されている。

 より大きな変数は国外にある。多くの西側メディアは、もしチャべス氏が政治界から去ることになれば、チャべス氏からの寛大な援助と支持を受けているラテンアメリカの左派政府に対して打撃を与えることになるだろうと見なしている。ここ数年、鉱物および石油?ガス資源の豊富なラテンアメリカ諸国は米国の影響から抜けす立場が次第に明確になっており、ラテンアメリカ諸国間の団結し互いに助け合うという情勢が次第に明らかになっている。仮にチャべス氏からの推進を離れたら、ラテンアメリカ地域の政治地図はこの軌道に沿って変わるのだろうか。

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