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昨年の大地震が富士山のマグマに圧力 噴火の可能性も
2012年 9月 10日10:09 / 提供:チャイナネット

 日本の防災科学技術研究所のある研究チームが、6日報告したところによると、昨年発生した東日本大震災とその4日後に静岡県東部で発生したマグニチュード6.4の地震によって、富士山のマグマだまりに噴火を引き起こす可能性があるほどの大きな圧力がかかっていることがわかった。

 研究チームは、昨年3月に発生した地震による地殻変動に基づいて、富士山直下のマグマだまりにかかった圧力を推定した。その結果、マグマの中心部とされる地下およそ15キロ地点に、この2回の地震によって最大で1.6メガパスカルの力がかかったと計算された。静岡県東部の地震は、富士山からさらに近いため、東日本大震災にくらべ、マグマだまりに与えた影響が大きいという。研究チームは、富士山が噴火に至っていない理由としては、十分な量のマグマがたまっていなかったことや、マグマに含まれるガスが十分ではなかったことなどが考えられるという。

 富士山は、1707年宝永年間に最後の噴火をしたときも、宝永地震の後だったが、研究チームは昨年の地震が富士山に与えた圧力は、宝永のときよりもさらに強いと考えている。だが、単純な圧力の高まりはそのまま噴火に十分な条件を与えるものではなく、現在は噴火の兆候はみられない。しかし「震災の数年先にも、(富士山)噴火するという可能性はまだ存在する。十分な警戒が必要だ。」と警告している。

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