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米特使の歴訪、六カ国協議再開につながるか
2011年 1月 6日9:00 / 提供:中国国際放送局

 アメリカのボズワース朝鮮問題特使は、4日午後、韓国入りし、2日間の韓国訪問を始めた。ボズワース代表は、この後、中国、日本を訪れますが、今回の歴訪の主な目的は、朝鮮半島情勢の先行きについて、韓国、中国、日本と協議することだと見られている。韓国に到着した後、ボズワース代表は「話し合いが、朝鮮問題を処理する最も重要で核になる戦術だ。各国は、真摯な話し合いを一日も早く行ってほしい」と強調した。

 ボズワース代表は、韓国訪問期間中、韓国の外交通商相、朝鮮問題六カ国協議代表団長、統一相とそれぞれ会談することになっている。ボズワース代表の東アジア歴訪は、朝鮮核問題をめぐる六カ国協議の再開に大きな影響を与えると見られており、国際社会の注目を集めている。

 ところで、韓国と朝鮮は、新年早々、同時に緊張緩和のシグナルを発信し、朝鮮半島に平和の兆しが現れたのではないかと人々は期待している。これについて、中国共産党学校戦略研究所の朝鮮半島問題専門家、張l瑰氏は「一時期、朝鮮半島情勢が緊迫して、戦争の瀬戸際まで行った。その後、関係各国が自制を保ったので、アメリカはボズワース特使を東アジア歴訪に派遣した。アメリカはこの機会を生かして、交渉による朝鮮半島の安定化を求めると同時に、朝鮮半島の非核化プロセスを推し進めようとしている。ボズワース代表の歴訪の成果はともかく、アメリカは、朝鮮半島問題について各関係国と広汎な接触を行おうとしており、これにより、各国の相互理解を深めることができる。今回の歴訪は全体的に言えば、朝鮮半島の安定化、朝鮮の非核化の推進に有利であるに違いない」と見ている。

 一方、ボズワース特別代表の訪問の成果について、張専門家は「今の状況では、今回の歴訪が大きな成果をあげるとは断言できないが、一方、歴訪により、六カ国協議の再開に良い兆しが現れる可能性もある」とした上で、「現段階では、六カ国協議再開の前提として、アメリカ、韓国、日本3ヶ国は、朝鮮は『九・一九』文書の効力を承認しなければならないと主張している。というのは、朝鮮は『九・一九』文書で、核兵器の放棄を承諾しているからだ。しかし、朝鮮は核実験を2回実施した、核兵器保有国になっており、これによって、朝鮮は、核保有大国との対等的交渉や平和協定の締結、核軍縮の検討などを望んでいる。これはアメリカ、韓国、日本の主張と激しく対立している。このような背景で、ボズワースの歴訪はこの対立を解消できるか、六カ国協議の再開に至るかどうか、今後の動きを見極めるしかない」としている。