新華社ローマ発

　胡錦濤国家主席は６日、ローマでイタリアのベルルスコーニ首相と会見した。 　

　胡錦濤国家主席は次のように述べた。我々は中国・イタリア包括的戦略パートナーシップの良好な発展ぶりをうれしく見ている。両国関係の政治基盤はより強固なものになり、諸分野における交流ルートはより円滑なものになり、両国関係の紐帯はより緊密なものになり、双方の投資はより活発になり、科学技術、環境、教育、観光などの分野における協力は実っている。両国関係の社会基盤はより強固になり、国民間の友好的な往来は両国関係のための良好な発展基盤を築いている。イタリアは中国の包括的戦略パートナーで、ＥＵで中国が信頼する友人である。中国は中国とイタリアの関係をかなり重視し、対イタリア関係を強化することは中国の確固とした方針である。来年は中国・イタリア国交樹立４０周年で、我々はイタリア側と共に、両国関係の前進の方向性をしっかりと掴み、重大な国際・地域問題について意思疎通と調整を行い、諸分野における互恵協力を着実に推進し、中国・イタリア包括的戦略パートナーを新たな次元に引き上げるよう努力する。 　

　胡錦濤国家主席は中国・イタリア実務的協力強化について次の提案を出した。

　一、世界金融危機への対応を契機に、貿易経済協力を深化する。二、両国経済社会発展後押しを目標に掲げ、協力分野を広げる。三、中国はイタリアで開く「中国文化年」を場に、人文交流を緊密化する。

　ベルルスコーニ首相は胡錦濤国家主席の両国関係に対する評価と提案に賛成し、次のように述べた。

　イタリアと中国両国はいずれも古い歴史と文明を持つ国である。近年、両国関係の順調な拡大をうれしく見ている。特に、世界金融危機のあおりを前に、双方の協力は引き続き進んでいる。イタリア側は中国側と共に、観光などの分野における協力を強化し、国交樹立４０周年イベントの成功を確保したい。中国は国際で重要な役割を果たし、重大な国際問題の解決には中国の関与が欠かず、イタリアと中国は国際で国際問題について多くの共通認識を持ち、調整と協力を強化すべきだ。イタリア側は調和世界に関する中国の主張に賛成し、Ｇ８と途上国首脳会議などの枠組みで引き続き協力を強化したい。イタリアは中国が世界金融危機への対応に向けて講じた効果のある対策に賛成している。 　

　双方は世界金融危機への対応、世界景気復調推進、気候変動への対応、ＷＴＯ自由貿易交渉（ドーハラウンド）促進などの問題について意見を交換した。