Home > 特集 >  > 仙台を中心に宮城県が不死鳥のように復活(4)
仙台を中心に宮城県が不死鳥のように復活(4)
2012年 8月 14日8:30 / 提供:
日本三景の1つ「松島」

 2011年3月11日に起こった東日本大震災で福島県だけでなく、宮城県の仙台も甚大な津波被害を受けた。1年後の仙台はどうなっているのか?8月上旬、上海メディア代表団の一員として仙台を中心に宮城県のあちこちに足を運んでいた。

 大震災の被害は軽微で済んだ日本三景の1つ「松島」

 松島(まつしま)とは、宮城県の松島湾内外にある大小260余りの諸島のこと。または、それら諸島と湾周囲を囲む松島丘陵も含めた修景地区のことである。日本三景の1つに数えられている。

 そして、松島には大小の遊覧船が就航しており、船上より島々を眺めることができる。船上からカモメに餌やりをするのが名物になっている。

DSCF0015.JPG

日本三景の1つ「松島」

 上海メディア代表団は小型遊覧船でカモメに餌やりをしながら、松島港発着で松島湾内を巡っていた。

DSCF0025.JPG

日本三景の1つ「松島」

 関係筋によると、東北地方太平洋沖地震による津波で浮桟橋4基や小型の遊覧船の多くが流出する被害を受けたが1ヵ月後の4月29日に遊覧船の運航が再開されたとしている。その理由として、津波は浅い海に入ると速度が落ちて急激にエネルギーを失うのと、松島湾内に点在する島々が緩衝材となり、津波の勢いを弱めたと見られている。

DSCF0022.JPG

日本三景の1つ「松島」

 松島は、仙台平野を南北に分ける松島丘陵の東端が海にまで達し、それが沈水して出来たリアス式海岸がさらに進んだ沈降地形で、溺れ谷に海水が入り込み山頂が島として残った多島海である。全体として松島湾(広義)を形成し、湾内の水深は10メートル以内である。これは、この一帯が過去から大きな地震のたびに地盤が少しずつ沈下してできた地形であることを物語っている。

DSCF0026.JPG

東日本大震災の被害を受けたが、立て直された建物=前方

 この地域の大部分の地層は第三紀層の凝灰岩、砂岩、礫岩など侵食に非常に脆い岩質で出来ており、特に波に洗われる部分は容易に侵食される。そのため多くの小島は上部に松などが植生し、海面に近い基部は白から灰白色の岩肌を見せている。

DSCF0028.JPG

日本三景の1つ「松島」

 さらに、海水面近くが波に洗われて鋭角に抉られており、ややキノコに似た形になっているものもある。

DSCF0034.JPG

日本三景の1つ「松島」周辺

 その他に季節運航で、松島灯籠流し花火大会を船上から見るための特別運航、ディナークルーズ(仙台港発着もある)、サンセットクルーズ、ナイトクルーズ、かき鍋クルーズなどがある。 

(章坤良 写真も)

関連記事