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島田雅彦氏が上海ブックフェアで『徒然王子』新刊発表
2011年 8月 22日16:08 / 提供:

 島田雅彦氏の『徒然王子』新刊新聞会見が21日午後、上海ブックフェアで開かれた。小説の翻訳者の丁々虫氏(筆名)も参加した。  

 この幻想小説は、主人公がタイムマシーンに乗り、古代に戻って、4人の歴史的人物と出会い、自由との会話の物語を書いたものだ。その4人の歴史的人物は日本人の理想モデルで、そのうち島田氏個人の好みでもあった。  

 同小説は新聞に連載した小説で、同氏の初めての携帯小説でもある。しかし、携帯小説が伝統的小説への影響はない、と同氏は思っている。携帯小説の利用者は低年齢層で、多くは高校生、大部分の人は流行の物に興味があり、あまり小説を買わない人たちだ。借りて読む人が多い。新聞を読む読者の年齢は高く、中低年齢のより多くの読者を引き付けるため、携帯小説化した。

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サイン即売イベントの会場

 「一網打尽にしたい」と笑いながら話した。携帯小説は伝統的小説に影響したことがないが、流通センターの面には影響がある。同氏は自分の公式サイトを運営していて、作家・店長・編集を担当して、これで読者との距離は縮まっている。  

 6回の芥川賞の落選記録を持つ者も、現在、芥川賞選考委員となっている。若い作家に対して、さらに文学技法を強めてほしいと話した。現在の若い作家はまだ生活経験が少ないため、大胆に書くことができない、「自己を意識しすぎて、保守的に自分が悩んだり、苦労したりしたことばかりを書いたら、アダルト女優の方がもっと面白い」と指摘した。島田氏の個人的な選考基準は「文学の多様性」である。また、今年の受賞者がないことについては残念な意を表した。

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 サインしている島田雅彦氏

 また、中央パビリオンでは、サイン即売イベントも行った。「中国の読者は日本人の政治家には信頼がないが、小説家は政治家より多くの本を読み、客観的に歴史を勉強していいるので、どうか小説家を信頼してください」と言って、会場の拍手を得た。

(編集:兪静斐)

  

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