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芒種の紹介
2015年1月 29日15:40 乛 提供:

  6月6日は芒種であり、太陽の黄経が75度となる日である。旧暦のこよみには「斗が巳を指すと芒種となり、この時は芒(ススキ)のある穀類を栽培することができ、この時を過ぎるともう間に合わず、そのため芒種と呼ばれる」という記載がある。つまり、芒種の節気は芒のある穀類作物、例えばおくての稲、トウモロコシ、キビなどの栽培に最も適している。芒種は農作物栽培の時期的境目でもあり、気候が暑いため、すでに典型的な夏季に入っており、農作物の栽培はこの時を境とし、この節気を過ぎると、農作物の成育率はますます低くなる。農事の諺の「芒種は植付けが忙しい」という言い方はこの道理を表している。

 わが国は地域が広いため、同じ節気の気候の特徴にも違いがある。わが国中部の長江中下流地域は、降雨量が多くなり、気温も高くなり、連綿と続く長雨の梅雨の季節に入っており、空気が非常に湿っぽく、気候は異常に蒸し暑く、さまざまな衣服と身の回り品の器具にはかびが生えやすく、そのため、長江中下流地域ではこのような気候を「つゆ」と言っている。そのほか、わが国の端午の節句はしばしば芒種の日の前後にあたり、民間には「端午のちまきを食べていないならば、毛皮の衣服を贈ってはいけない」という言い方がある。この話は人々に端午の節句を過ごしていないならば、寒さを防ぐ服は脱いではならず、体が冷えないようにしなければならない、というのである。わが国の江西省には「芒種になると夏至となり、道を歩くには引っ張ってくれる人を必要とし、引っ張る人は引く必要があり、引く人を押してあげる必要がある」ということわざがある。このような短い言葉は、夏の人々の共通の悩みであるだるさを物語った。その原因は夏季は気温が高くなり、空気の湿度が大きくなり、汗を発散させるすべがなく、すぐ熱くて蒸し暑くなり、動くと汗が出、蒸し暑さが空気に充満し、人の体や呼吸は皆蒸し暑さを逃れることができない。そのため、暑さは湿気が盛んで風邪を多く兼ね、人びとは手足がだるくて眠気を感じさせ、元気がなくなる。そのため、芒種の節気の中では雨期における農作物の管理をきちんとするだけでなく、更に体を鍛えることにも意をくばり、季節的な病気と伝染病、例えば暑気あたり、耳下腺炎、水痘などの発生を避けなければならない。

 芒種における養生の重点は季節の気候の特徴に基づいて、精神の養生の面で精神的に楽しい状態を維持させるべきであり、怒り、憂鬱はよくなく、そうすれば気血のめぐりをよくし、排泄も順調になる。