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養生
2015年1月 29日17:19 乛 提供:

  春分の節気は昼夜、寒暖を等分しているため、人々は保健·養生の時に人体の陰陽のバランスのとれた状態を保つことに意をくばるべきである。「物体の相対的静止の可能性、一時的均衡の可能性は、物質分化の根本的条件であり、そこで生命の根本的条件でもある」と語った人もいる。わたしたちがこのような「一時的均衡の状態」の「生命の根本的条件」を求めるために、人体の陰陽のバランスを保つことは養生の重要な法則の一つとなり、この法則は精神、飲食、日常生活などの面での保養のみならず、自己保健と薬物使用の面でも極めて重要である。わたしたちは養生の中でどのように陰陽のバランスの法則を運用し、体の機能を調和し、体の内外のバランスの状態をつくり出し、人体という有機的なものに相対的平静、平衡の状態を維持させるということは養生·保健の根本となっている。

 『素問·至真要大論』に「謹んで陰陽の所在を察してそれを調節し、その平衡を期する」と述べられている。人体の異なる時期の陰陽の状況に基づいて、「内在的運動」つまり臓腑、気、血、精気の生理的動きに、「外在的運動」つまり知能、体力、スポーツとバランスがとれるようにして一致させ、「インプットとアウトプット」関係のバランスを保つべきである。適切ではない動きの出現によって体の内外の環境のバランスを破壊し、体の一部の器官の損失と生理機能のアンバランスを加速し、さらに進んで病気の発生のもととなり、人の命を縮めることになる。現代医学の研究が立証しているように、人の命は活動の中で、新陳代謝のアンバランスのため、体内のある元素のアンバランス状態の出現をもたらすことになり、つまり一部の元素の蓄積の量がオーバーとなり、一部の元素の含有量の不足は老衰を早め、病気の発生のもととなる。一部の非感染性の病気は体の元素のアンバランスと関係がある。例えば現在世界で人類の健康に最大の危害を及ぼしている心臓血管の病気とガンの発生は、いずれも体内の物質交換のアンバランスと密接な関係があり、その原因はいずれも陰陽のアンバランスである。平衡保健理論の研究は、人間の異なる年齢層の中で、異なった生理的特徴に基づいて、それ相応的に飲食構造を調整し、必要な微量元素を補充し、体内の各元素のバランスを保ち、その結果、わたしたち人類の健康に役立つことになる。  

  『素問·骨空論』に「その陰陽を調節し、不足であれば補し、余りあれば泄する」と述べられている。伝統的な飲食による養生と中医(漢方医)による治療はいずれも虚を補い、実を泄するという二つの面に要約することができる。たとえば気を益し、血を養い、陰を補し、陽を助け、精を補し、唾液の分泌を促進するのは虚を補うことである。発汗させ、熱を下げ、尿をもよおし、泄し、冷えによる病気を治し、かぜを治し、乾燥と湿気などは実を泄するものと見なすことができる。漢方医の養生の実践は証明しているように、補と泄のどこであるかを問わず、陰陽を調整し、バランスを期する原則を堅持し、飲食による保健を科学的におしすすめてこそはじめて多くの非感染性の病気を効果的に予防·治療することができるのである。