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啓蟄
2015年1月 15日16:36 乛 提供:

 旧暦の2月5日か6日は、太陽黄経345度に到達する時で、啓蟄の節句になる。蟄は隠れの意味だ。啓蟄は気温の上昇が速く、春の雷が鳴き始まり、地下で冬眠する昆虫が蘇るということだ。2014年の啓蟄は6日にあたる。  

 この節句で、気象台が強い寒気への予報を注意する。天気の変わりに気をつけて、風邪などの季節的な病気の流行を予防する。  

 啓蟄が過ぎた後、万物が蘇って、暖かくて開花の季節でありながら、各種のウイルスと細菌が活発になる季節でもある。この節句で、肝臓の陽気が上がり、陰血が相対的に不足し、体の保養が陽気の昇り、万物の蘇りという特徴に応じて、自分の精神、気持ち、気血が春の日のように、順調になり、生き生きとするようにさせる。

 飲食については、啓蟄の節句で、肝臓の属性に応じて、脾臓を強くするべきだ。植物蛋白質、ビタミンに富んであっさりした食べ物をよく食べて、動物脂肪類の食べ物の摂取が少なくする。ホウレンソウ、アロエ、ハツカダイコン、ニガウリ、キンサイ、山芋、蓮子、シロキクラゲなどを多く食べるほうがいい。

 啓蟄に向けた五つの野菜レシピ    

 キンサイ:繊維含有量の高い食べ物で、腸内の消化作用によるリグニンなど物質を起こす。この物質は酸化防止剤だ。キンサイ、特にキンサイの葉をよく食べると、高血圧の予防、動脈の硬化などに有益で、補助の治療作用もある。   

 ナズナ:一番早く春を告げる旬の野菜で、あっさりして口当たりがよくて、ワンタンの具にすることが多い。また、鶏肉と一緒に炒めて、あるいは、豆腐と一緒に煮込むことが多い。   

 エンサイ:炒めたり、スープに入れたり、加え物とすることができる。紫色のエンサイはインスリンのような物質が含有され、糖尿病の患者が食べれば、血糖のコントロールに有利だ。   

 春菊:甘くて属性が平かだ。唐代の時、「食べるかぜ薬」とされた。春菊は肝臓の陽気ののぼせを鎮めることに効く。たとえば、高血圧による頭のくらくらすること、睡眠不安への効果が期待でき、痰を止め咳を鎮める作用がある。また、胃腸の働きを促進して便秘の改善、整腸作用もある。   

 ニラ:胃腸の働きを促進し、精力をつけるという機能がある。夢精、腰が酸っぱく、小便が頻繁で、小児おねしょ、婦人のこしけの多い場合、ニラをよく食べるほうがいい。陽気を起こす草とも言われている。小蝦と一緒に炒めるほうがいい。便秘や、口の乾く人は、ニラを食べないほうがいい。

 啓蟄の民俗:「小人を打つ」    

 啓蟄の象徴は旧暦の2月になって雷が鳴り、冬眠中の蛇、虫、ネズミ、蟻を呼び覚まして、あちこちで食物を探すことを意味する。昔、人々は線香、ヨモギを持って、家の壁や塀の角のところに香りで虫とかび臭いを消散させる。だんだん、思い通りに行かない人が相手を打って、悪運を追い出す習慣になっている。つまり「小人を打つ」である。  

 「小人を打つ」は民間の伝統文化になり、大部分の人は「小人を打つ」を通して、心の中のプレッシャーを解消する。また、新しい年の順調を祈り、人生の希望そして、真·善·美を求める。香港では、「小人を打つ」は現在、民政事務局に「無形文化財」の一つになっている。