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中日の詩で語る清明

2019年 4月 4日16:21 提供:東方網 編集者:兪静斐

 清明とは、天が清くて地が明るいという意味である。旧い暦書には「斗が丁を指すと、清明になり、この日に万物が清潔で明るく清らかになる。気が清らかで景が明るいからであり、万物は全てそろい、ゆえにこの名が付けられた」と書かれている。

 

 清明節を詠んだ詩の中で、もっともすぐれているのは、唐の詩人杜牧の『清明』をおいて他にない。

 清明時節雨紛々 清明の時節は雨紛紛

 路上行人欲断魂 路上の行人魂を断たんと欲す

 借問酒家何処有 借問す酒家は何処に有りやと

 牧童遥指杏花村 牧童遥かに指さす杏花村

  

 時は清明、気候はしだいに暖かくなってきたが、ただ春雨がしとしと降る時には、やはり寒さがこたえる。人は名酒の産地杏花村に思いを馳せ、一杯やって身体を暖めたいと願う。この詩は流暢な調子と美しい言葉で、絵に見るように清明における江南の風景を描いており、読む者に身をその地に置いたような感を抱かせ、限りない味わいを人々に抱かせる。

 一方、日本では清明は俳句の季語でもあり、春らしい清々しい雰囲気に満ちた多くの俳句作品に詠まれている。

 清明の風きらきらと一里塚/甘田正翠

 清明や神域よりの流れ水/下村ひろし

 一つ葉や清明の滝懸りたる/阿波野青畝

 清明に梅開かんとしつつあり/深川正一郎

 清明の山にたましひあづけ来し/前田摂子