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中国の詩人・西川氏、チカダ賞と東京詩歌賞を受賞

2018年 12月 7日0:05 提供:中国国際放送局

ヴァリエ審査委員長(左)とアンナ(Lindstedt Anna)在中国スウェーデン大使(中央)から「チカダ賞」表彰状と記念品を受け取る西川氏

詩人・エッセイスト・翻訳家で、北京師範大学特任教授の西川氏(シーチュアン/1963年江蘇省生まれ)に「チカダ賞」と「東京詩歌賞」を授与する式典が6日、北京のスウェーデン大使館で行われました。

「チカダ賞」(中国語「蝉賞」)は、スウェーデンの詩人でノーベル文学賞受賞者のハリー・マッティンソン(Harry Martinson)生誕100周年を記念して、2004年に設立されました。東アジアと西側諸国の詩歌による交流を目的としたこの賞は、これまでに中国、日本、韓国、ベトナムなど、主に東アジアの詩人に授与されています。西氏の受賞理由は、「命の不変性に対する尊重を機微に富んだ形で表現した」とのことです。

スウェーデンの陶芸家が西川氏の受賞を記念して創作した作品

スウェーデンから駆けつけた「チカダ賞」審査委員長のラーシュ・ヴァリエ(Lars Vargö)氏は、「西氏の詩はジャンル分けが難しいくらい内容が豊かであり、宇宙の形を変えた何かを感じ取ることができる」と高く評価していました。

表彰状を手にした西氏は「1980年代からマッティンソンの詩を読んでいたが、この由緒ある賞をいただいて嬉しく思う」と述べました。

田原氏(左)から「東京詩歌賞」を受賞する西川氏

式典ではまた、今年新設された「東京詩歌賞」の授与式も行われました。日本での第60回H氏賞(日本現代詩人会主催)の受賞者で、翻訳家である田原氏(ティエン・ユアン/1965年、河南省生まれ)と東京大学の阿部公彦教授の共同発案により設けられたものです。東京から駆けつけた田氏は「外国語に訳されても良さがしっかりと伝わっており、世界に通じる素敵な詩を書いている」として、トロフィーを西氏に渡しました。

なお、西氏初の日本語詩選(翻訳:竹内新)について現在、思潮社により翻訳などが進められており、年内にも刊行される予定とのことです。

授賞式には、第6回チカダ賞受賞者である詩人の水田宗子氏が日本から参加したほか、欧陽江河氏、胡旭東氏、樹材氏など中国で活躍中の現役詩人も数多く出席しました。(取材:王小燕)