ようこそ、中国上海!
2018新春

Home >> 新着 >> 中日

野村万作·萬斎さん、北京で狂言公演「笑いは国境を越える」

2018年 8月 11日17:03 提供:新華網日本語

沸き起こる拍手、絶えない笑い声-。「中日平和友好条約締結40周年記念野村万作、野村萬斎狂言公演」が10日、北京で行われ、会場は溢れんばかりの熱気に包まれた。

日本の人間国宝である野村万作さんと、その子息の萬斎さんによる北京公演は10年ぶり。客席から沸き起こる波のような笑いと拍手に、万作さんも驚きを隠せなかった。

万作さんは公演の後「普段、公演している能楽堂では、みんな緊張して見て下さるから笑いが少ない。今日のようなホールでは、みんなリラックスして見て下さるから笑いが起こる。それに今日は、現代の言葉として聞いて下さっているから、より直接的に笑いが起こり、波になって舞台に返ってきたのでびっくりした」と感想を述べた。

8月12日は中日平和友好条約締結40周年の節目に当たる。万作さんは「条約締結40周年という節目の時に、狂言の『笑い』や『和楽』の世界を紹介できて大変うれしいし、有意義だった。中国で狂言を紹介できることは光栄だ」と語った。

萬斎さんは「今日、みんなで一緒に笑えたのがうれしい。笑いは国境を越えた。そいう『和』の精神、『狂言』を通して、みんなが笑いで一つになる。『和』の精神を発信して、世界中が仲良くできる。そんな自信を得ることができました」と語った。

萬斎さんは、今後また中国に来るかとの質問に対し「また来ます」と返答。「今日は古典の狂言をお見せしたが、父も私もまだまだ新作の狂言を作っているし、中国に根差した作品も作っている。今回古典にこれだけ反応していただけたので、狂言の精神や哲学を持って作る現代的な作品もぜひ見ていただきたい」と再訪に意欲を示した。

萬斎さんは3歳の時に父・万作さんの下で初舞台を踏んだ。以来、狂言の継承者だけでなく俳優としても活躍している。主演映画「陰陽師」は大ヒットし、中国大手IT企業「網易」(ワンイー)がモバイルゲームを開発。中国でも多くのファンを獲得した。才能溢れる萬斎さんは2020年東京五輪・パラリンピック開閉会式の企画、演出を担当する総合統括にも就いている。(記者/郭丹)