ようこそ、中国上海!
2017CSR

Home >> 新着 >> 中日

田勢康弘氏:メディアは手を携えて両国の実質的協力を促進すべき

2017年 9月 15日13:03 提供:東方ネット 編集者:兪静斐

 中国国務院新聞弁公室と「日中ジャーナリスト交流会議」実行委員会が主催する、第12回「日中ジャーナリスト交流会議」が、11日~12日に上海で開催された。閉会にあたって、日本代表団の田勢康弘団長が2日間の討論成果を総括した。

 中国は日本の高齢化社会の経験を参考に

 会議では上海社会科学院の左学金研究員の分析発表のあと、すでに高齢化社会に突入して様々な問題が生じている日本と、これから少子高齢化の問題に直面する中国について意見が交わされた。田勢氏は「高齢化社会を悪いことのようには決して思わないでほしい。」と述べ、「介護問題の実態を踏まえ、中国には日本の経験をぜひ参考にしてほしいと思います。」と語った。

 関心を集める話題で青年の相互理解を促進

 上海交通大学の邵教授が両国民の相手国に対する好き嫌いの変化について、データに基づき素晴らしい分析を発表した。それによると、現在、それぞれの国民の8割が相手国を嫌っているが、その理由の最大のものはメディアの報道の影響であると指摘した。更に新聞やテレビのようなマスメディアによる影響よりも、SNSによる影響はさらに深刻であるという議論が具体的なケースで語られた。

 田勢氏は、若者が交流するためには共通の関心のあるテーマ、恋愛であるとか夢であるとかそのようなテーマで語り合うこともいい、と述べた。

 科学技術イノベーションと人材育成を重視

 今回の交流会は、技術の進歩が中国にもたらした影響を中心に議論が交わされた。AI人工知能時代の人材をどう育成するか、起業家をどう育成するか。この議論での中国の優位は明らかで、イノベーションの日本の出遅れを感じさせられたと田勢氏は語った。さらに「この2年間、世界情勢は大きく変わりました。私を始め日本側メンバーがその変化に目を見張ったのは、中国の生活面でのイノベーションでした。30分1元で乗れるモバイク。タクシーの運転手は収入が減ったと嘆いていましたが、しゃれたデザインの自転車は最高です。日本でも札幌などに進出するそうで、きっと人気になるでしょう。もうひとつはウィチャットペイです。小さな店もタクシーもほとんどこれで支払いができる。金融に関する規制が厳しい日本では、まだまだ先の話です。」と話した。

 両国メディアは手を携えて日中の実質的協力を促進すべき

 相手国との違いを理解した上で、いかに相手国の良い面を自国民に伝えて行くか、相手国から何を学ぶか、これまでの11回の会議であまりされてこなかった議論がこれだった、と田勢は語った。

 その上で、「この10年間の中国の発展と変化は驚くべきものでした。そしてその反面、第3位の経済大国に転落した日本は様々な点で自信を失いかけています。こういう時こそ相手国から学ぶべき点は学ぶという謙虚な姿勢が求められていると思います。」と述べた。

 そして最後に、両国のメディアは平和、友好、協力の方向を堅持、メディア間の交流と実務協力を通して、双方の経済、社会発展分野での進歩や経験、問題解決の方法に積極的に寄与し、相互理解と交流を深めることで両国間の交流にプラスの影響を与えて、両国間の敏感な話題を適切に処理することで、両国の関係を改善の方向へ押し進めなければならない、とまとめの意見を述べた。