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和歌山と中国、友好の歴史を深める

2017年 7月 14日16:52 提供:中国国際放送局

日本の近畿地方に位置する和歌山県は、古くから中国との交流を盛んに続けてきました。2200年前、徐福が秦の始皇帝の命令により不老不死の霊薬を求めて渡来した際、気候が温暖で風光明媚なこの土地に魅かれ、ついに永住の地と定め、農耕・漁法・捕鯨などの技術を教えたという言い伝えがあります。およそ1200年前には、弘法大師・空海が唐に留学し、密教の奥義を伝授され、帰国後、高野山に真言宗を開創しました。そして現在、白浜町のテーマパーク「アドベンチャーワールド」内の動物園がジャイアントパンダの海外繁殖基地となり、これまでに8頭のパンダの繁殖に成功して、中国に帰しました。

中日国交正常化45周年にちなんで、和歌山県の仁坂吉伸知事が東京支局特派員の独占インタビューを受けました。その概要は以下の通りです。

仁坂吉伸知事「わかぱん」を紹介

和歌山県の観光PRシンボルキャラクターは、パンダをモデルにした「わかぱん」です。日本でも大いに愛されているパンダですが、中でも日本で最多のパンダを有する和歌山県の情熱は特別なものです。仁坂知事によりますと、23年前、和歌山県は中国の成都動物園と協力協定を結び、共同研究プロジェクトを立ち上げました。その結果、合計15頭のパンダがやってきました。和歌山県では、成都の飼育員の指導のもと、母乳での育て方を貫いてきました。そうして育ったパンダは子育てに熱心になり、繁殖力が旺盛で、中国に帰っても多くの子パンダを生みました。知事は、中国のパンダの繁殖への和歌山県の貢献と成果を誇らしげに語りました。

かつて通商産業省(現在の経済産業省)に勤めた経験を持つ仁坂知事は、和歌山県と友好関係を結ぶ山東省をはじめとして、中国との友好交流に尽力してきました。現在、和歌山県と山東省は、環境保護、人材育成、観光などの分野で活発に協力しています。中でも、中国にとって最も役立つであろう環境分野での協力を重視しているそうです。仁坂知事は、「現在、経済が発展している中国と同じように、日本でも高度成長期に環境問題が起きたが、長い間磨いた技術でその問題を克服した。日本の経験と技術を中国と共有し合うことが、中国の環境問題解決に役立つだろう」との見解を示しました。

また、現在の日中関係については、「国と国がぎくしゃくするのはよくあることだ。日本と中国は両方とも経済が発展し、経済力があるため、どこかで摩擦は起こる。関係が密接だからこそ、対立することもある。慌てる必要はない」として、「仲良くできるところは仲良くし、対立するところは平和的な手段で解決すべきだ」と両国関係を前向きに捉えています。

そのほか、中国が提唱している「一帯一路」構想に対して、通産省時代に中国担当だった仁坂知事は称賛の意を表し、「各国が自国の国情と合わせて、その中のプロジェクトに参与していければ」と主張しています。(文責・撮影:李軼豪特派員)