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特別取材:非正義は永遠に続くはずはない――日本「女たちの戦争と平和資料館」館長・池田恵理子氏をインタビュー

2016年 12月 27日17:17 提供:新華網日本語

新華網東京12月27日(新華社記者/華義、厳蕾、馬崢)「安倍晋三首相がまもなく慰霊のために米国・ハワイを訪問しますが、どうして南京などの戦争の被害をこうむったアジア各地へ慰問に訪れないのでしょうか?」「安倍政権の問題を必ずひとつひとつ暴いていかなければなりません……非正義が永遠に続くことはないのです。」日本「女たちの戦争と平和資料館」館長の池田恵理子氏は先日、新華社記者の取材に応じた際、このように語った。

「女たちの戦争と平和資料館」は、東京新宿区のあるアパートの2階にある。ここは日本軍に強制連行された「慰安婦」に関する資料をテーマにした日本で唯一の資料館だ。入口の写真コーナーにはアジア各国の「慰安婦」被害者の写真がいっぱいに貼ってあるだけでなく、「慰安婦」制度の史料や被害者の証言、日本兵の証言などの資料が館内の展示品により詳しく紹介されている。

池田氏は「このような資料館は本来、日本政府が設けるべきだが、今の政府はこうすることはない。これだけでなく、民間の力を頼りに設立されたこの資料館に対し政府は『これを取り除けば楽になる』と思っているだろう。」と語り、「安倍政権は『慰安婦』が日本政府と日本軍に強制的に召集されたことを一貫して否定し、日本政府はこれに対して責任を持たないとみなしています。」と語った。

池田氏は、「安部政権は教育と報道の面で『慰安婦』問題を意図的に抑えつけている。」と語った。池田氏は更に「中学校の歴史教科書を例にすると、1997年版の教科書にはすべて『慰安婦』に関する記述があるが、右翼勢力の攻撃や政府の圧力のもとで、教科書改正時に『慰安婦』関連の記述が強制的に削除されました。2012年までに、『慰安婦』問題について記した箇所はすべての中学校の歴史教科書から消されてしまいました。」と語っている。これと同時に、報道機関も日本政府による圧力を受けている。

池田氏は、「1995年から1996年にかけて、『慰安婦』関連の番組8本の制作に参加したが、それ以来NHKはこのような題材の番組を制作していない。」と語った。池田氏は、教育とメディアの両方が抑えつけられてから、日本国民はもはや『慰安婦』問題を理解しないようになったと強調した。池田氏は、「アジアや欧米の多くの海外メディアがこの資料館を取材に訪れ、資料館関係者が『慰安婦』問題のために行ってきた努力について報じたが、日本国内ではほとんど報道されておらず、多くの人々はこのような資料館の存在を知らない。」と語った。

この資料館の存在も右翼勢力の目のかたきにされている。池田氏は次のように語った。今年の10月に一枚の爆破予告のはがきが届き、展示を止めるよう要求された。事件後に通報したが、警察が調べても何も出てこなかった。また、2008年に数十人の右翼団体がやって来て嫌がらせをし、資料館への侵入を強行しようとたくらんだことがあった。今でも右翼関係者からの嫌がらせ電話やいたずらメールがよく届く。」池田氏は「安倍首相は侵略の歴史を断ち切ることを望み、未来に向かっていくよう強調するが、これはまったく不可能で」、「このような人間が日本を背負っているなんて、この上なく恥ずかしく思います。」と語った。

池田氏は、「今、安倍政権の問題を必ずひとつひとつ暴いていくことを、私は絶対にあきらめない。」と語り、また「『慰安婦』問題を含む真実の歴史を次の世代に伝え続けさえすれば、非正義が永遠には続くことはなく、皆さんはいつの日か分かるでしょう。」と語った。

(新華社より)