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中日両国の高校教育からみる習慣の違い

2015年 9月 26日13:49

  数年前、上海外国語大学から派遣されて、日本の壱岐島で壱岐高等学校の中国語講師として一年間働いたことがある。日本の高校生を実際に教えてみて、中日両国の高校教育の違ったところにいろいろ気づいた。壱岐高校の生徒のいいところといったら、なによりもまず取り上げなければならないのはカンニングをしないことだ。考査のときはもちろん、一人の先生の監督で充分だ。普段自己採点をさせるときも、みな誠実に間違ったところの点数を引く。生徒たちがこうなのだから、中国語検定試験のような正式な試験も人数が達すれば、高校でも受けられる。きっと信用というものが成り立っているのだろう。日本の高校は、勉強以外に生徒に厳しいルールを作っている。容儀検査などのように、高校生がしてはいけないことを細かくチェックしている。自分の高校時代のことを思い出してみると、どうも勉強のことにだけ厳しかったような気がする。あと、中国の高校生は男女交際が禁止されている。担任の先生にばれたら、きっと保護者が学校に呼び出される。この点は、日本の高校生が自由のようだ。国によって厳しいところも違うようだ。

  日常生活のささいなことでも、習慣がぜんぜん違うところがある。二年六組の生徒に、上海に銭湯があるのと聞かれたことがある。あるけど、でもたぶん浴槽がなく、シャワーだけと答えたら、なら、銭湯じゃないねと言われた。考えてみたら、確かに「風呂文化」の面では、中国と日本はずいぶん違う。家庭で子供が親といっしょにお風呂に入るとか、銭湯で近所の人と「裸の付き合い」をする風呂文化は日本独特の文化だろう。日本では、みんなシャワーを浴びて、汚れを落としてから、お風呂に入るので、家庭では家族全員で同じ風呂に入り、銭湯でも安心して入れる。中国では、なかなかそうはいかないから、他人の入ったところに入りたくない。最近、中国でも温泉ブームが起こったけど、それはただ温泉に漬かるだけではなく、温泉自身にいろいろ工夫して、漢方薬を入れたり、古い角質を食べてくれる小魚をいれたりして、一つの温泉場で、数十種類のお風呂が楽しめるのを売り物にしている。それに、裸ではなく、水着で入るのだ。