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<輸入博>コロナ禍でも万博への歩みは止めない

2020年 11月 10日19:53 提供:中国国際放送局

コロナ禍の中、世界各国の企業がそれぞれどのような思いで第3回中国国際輸入博覧会に出展したのでしょうか。中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の記者が会場で関係者にマイクを向けてみました。

■初出展:独・ヴィルトゲン社

独ヴィルトゲン社の董事総経理ウルリッヒ・ライヒェルト氏は、30年余りの中国滞在歴を持ちます。同社が第3回中国国際輸入博覧会への出展準備を始めたのは去年末のことでしたが、コロナ禍の影響で一時中断を余儀なくされました。しかし、4月頃から同社の中国現地法人は通常営業に戻りはじめたことで、ドイツの本社から出展準備の再開指示が出ました。

この半年間でいくつもの防疫検査を経て、重さ5トン、長さ20メートルの設備が海を渡り、輸入博の会場に搬入された最初の展示品となりました。

CMGのインタビューに答える独ヴィルトゲン社のライヒェルト董事総経理

ライヒェルト董事総経理は「中国市場の重要性については、わが社も私自身もかねてより認識している。世界で重要な役割を担う志を持つ企業なら、中国進出は不可欠なことだ」と示しました。

■三度目の出展:日本・株式会社不二越

日本企業の株式会社不二越(出展名:那智不二越)は今年が三回目の出展です。ハイエンド製造とエンジニアリングサービスに注力する同社は、過去2回の出展を通して中国各地の政府当局と優良企業と交流するチャンスに恵まれ、数多くの新しいクライアントを獲得してきました。

CMGのインタビューに答える不二越社の俵和之董事長

初回と第2回で同社が出展したのはオートメーション関連の製品でしたが、今年はコロナの影響で生産ラインの再開が間に合わず、さらに物流が受けた影響も重なったため、用意していた展示プランは全て廃案となってしまいました。その後、俵和之董事長は社員たちを率いて、数カ月の時間を費やし、IoT(モノのインターネット)を生かしたリモートソーシングシステムの出展に切り替えて準備を仕切り直したことで、無事出展に漕ぎ着けました。

■わずか9平米でも世界を感じる:デンマークからの出展

第3回国際輸入博のスマートデバイス展示エリアの一角には、広さわずか9平方メートルのスペースに小さなテーブルが1つ置かれただけの展示ブースがありました。ここではデンマークのクリーンエネルギー企業が、世界にも誇れる技術力のメタノール燃料電池を展示しています。

CMGのインタビューに答えるジェラードさん

記者がブースを訪れた時、同社のオランダ出身スタッフ・ジェラードさんは、この日4件目の商談に対応していました。彼は出展申込みが遅れて、良いスペースを確保できなかったと悔しがりながらも「小さなブースでも、広い世界をしっかり感じ取ることができた」と確かな手ごたえを示しました。

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第3回輸入博の開会式で、習近平総書記は「長城に至らずんば好漢(素晴らしい人)にあらず」という中国の言い回しを輸入博に当てはめて引用し、「人類は困難に負けずに夢に向かって努力していく」と激励の言葉を述べました。

今回紹介した3社を含む各国からの参加者は、長距離の移動や、入国後14日間の隔離生活といったハードルを物ともしない決意で輸入博にやってきました。その決意の背後には、世界のビジネスマンたちの中国マーケットに対する信頼がにじみ出ています。中国は開放の扉を大きく開き続け、中国経済はますます力強く成長しています。それに伴い、世界各国が享受できるメリットもまた、ますます多くなるものと信じられています。

(Yan、謙)