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第14次五カ年計画とは?CGTN記者が疑問に回答

2020年 11月 8日16:44 提供:中国国際放送局

中国はこのほど、向こう5年間の経済・社会発展に関する青写真――「第14次五カ年計画」を発表しました。国内外の人々は、この計画のどのような課題に注目しているのか。CGTNの王冠記者と共に理解を深めましょう。

Q1.「五カ年計画」は計画経済時代の遺産ですか?

A.「イエス」とも「ノー」とも言えません。

確かに、中国は1950年代に旧ソ連のモデルを参考にして第1次五カ年計画を打ち出しました。しかし、現在の状況は当時とだいぶ違います。

そもそも「五カ年計画」は中国語では“五年計画”でしたが、実は2006年からは“五年規画”と呼称が改められています。これにより、計画経済から社会主義市場経済への転換がより明確に示されているのです。

Q2.過去の五カ年計画はいずれも成果を収めてきましたか?

A.ほぼ「イエス」です。

しかし、後になって振り返ると、すべての目標に実現させる価値があったとは限りません。例えば、第2次五カ年計画は「大躍進運動」を招き、数百万の農業生産者が工業部門に転職したことが食糧の減産につながり、全国的な食糧危機を巻き起こしました。過去の教訓を受けて、ここ数十年の計画はより慎重に成果を収めています。その例として「第13次五カ年計画」には環境保護が重点目標の一つとして盛り込まれ、青空キャンペーン、スモッグ排除、PM2.5 の削減などがいっそう重要視され、全国300都市が青空になる確率は年間90%にまで達しました。

Q3.「第14次五カ年計画」の新しい内容はなんですか?

A.キーワードは3つあります。

1つ目は「双循環」です。これは、世界への扉を閉じることなく、国内市場の潜在力を生かしてより質の高い商品やサービスを提供し、内需の拡大と共に、さらに広範囲・ハイレベル・奥深いところまでの対外開放を進めるという理念です。

2つ目は「イノベーション」です。この言葉は「第14次五カ年計画」の中で47回も言及されています。この先の国家発展戦略において中核をなすものと言えるでしょう。

3つ目は「グリーン成長」です。今回の計画では向こう5年間のGDP成長目標が定められませんでしたが、グリーン成長については19回も言及されました。今後、GDPは地方政府の業績評価の主な指標ではなくなり、持続可能な低炭素の発展モデルがより提唱されていくことになるでしょう。(Lin、謙)