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中国の航空会社が続々と「年内乗り放題商品」発売 観光市場の刺激策か

2020年 7月 10日15:34 提供:東方網 編集者:王笑陽

 中国国内最大の民間航空会社とされる春秋航空は、7月10日、2999元から3999元(約4万6000円から6万円)までの年内国内線乗り放題商品を、今月中旬ごろに発売することを明らかにした。

 これは今年の12月31日までの間、期日を問わず、国内便(香港·マカオ·台湾線も含む)であれば乗り放題となる商品で、値段によってクラスと無料受託手荷物許容量が変わる。例えば、3499元の商品ではエコノミークラスに乗り放題となり、手荷物は重さ20キログラムまで無料で預けることができる。

 このような乗り放題キャンペーンを打ち出したのは実は春秋航空一社だけではない。東方航空が一番早く、6月18日に「週末随心飛(週末に気のままに飛ぶ)」という名称の商品を発売した。3322元(約5万円)のこの商品は、今年の年末までの間、東方航空の土日の国内便(香港·マカオ·台湾線を除く)のエコノミークラスが乗り放題となる。この商品は発売後すぐに大人気となり、28日時点ですでに10万セットが売り出されたという。

 東方航空の商品に対する反響が意外と大きかったため、華夏航空と海南航空もこれに続き、値段や条件などは少し違うものの、同様のコンセプトである「年内乗り放題商品」を売り出している。そして、今回は春秋航空だ。

 中国民用航空局が発表したデータによると、今年第1四半期における航空会社の赤字は計336億2000万元にものぼった。うち、国際航空、東方航空、南方航空の三大航空会社の赤字は140億元だった。新型コロナウイルスによる感染症からの深刻な影響を受け、航空会社のキャッシュフローが大きな問題になっている。

 これを背景にして今回話題となっている「年内乗り放題商品」を見た場合、10万セットを販売すると約3億元の売上げになるが、巨大な赤字に対しては焼け石に水である。ということで、キャッシュフローの補填よりも、消費者、特に旅行客の需要を刺激することが目的ではないかといった意見がある。東方航空も商品を発売した際にその目的について、「商品は航空会社の現在の輸送力資源を活用し、旅客の新たな移動の需要を生み出す。多くの消費者、航空会社、観光サービスなどの関連産業に利益をもたらし、経済発展の安定的な回復を力強く促進する」と述べている。