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「白書」が経済貿易協議における米国側の言行不一致を明るみに

2019年 6月 2日18:40 提供:中国国際放送局

中国政府は6月2日に「中米経済貿易協議に関する中国側の立場」白書を公表し、協議の基本状況と、中国側の政策と立場について説明を行いました。

白書は、中米経済貿易協議における米国の3回にわたる言行の不一致を明らかにした上で、「協力こそが双方にとって唯一の正しい選択だ」と強調し、さらに「両国の経済貿易に対する意見の齟齬と摩擦を、中国側は協力によって解決したい考えだ。だが、協力には原則があり、交渉には譲れないラインがある。重大な原則的問題について、中国が譲歩することはない」としています。

白書はまた、「今年4月までに、中国の米国への輸出が5か月連続で減少し、米国の対中輸出も8カ月連続で下落している。そして、貿易戦争は米国に『偉大さを再び』もたらしてもいない。追加関税の発動によって中国製品の小売価格が値上がりし、結局は米国の消費者たちが関税によるコストアップを負担している。米国内の統計データによると、去年、米国の貨物貿易の赤字は10.4%増加し、中国に対する大豆の輸出量が50%減ると同時に、自動車の輸出量も20%以上減っている。したがって、貿易制限措置は米国の労働者だけでなく、農民の利益をも損なっている。米国のシンクタンクは『もし米国が中国製品への追加関税を引き上げ続けるならば、223万の雇用機会を失うだろう』と予測している」と指摘しています。

白書はさらに、「米国により貿易摩擦が引き起こされてから、両国は貿易と投資の面でダメージを負った。双方は交渉による問題解決の必要性を考え、去年2月に経済貿易協議が再開した。協議は大きな進展を遂げ、大部分の内容について共通認識を達成した。ところが、それは順調なものではなく、紆余曲折もあった。その原因は米国側が約束に背き、言行を一致させなかったためだ」と強調しています。このことを踏まえて、中国政府は白書の中で、「中国は一貫して、平等、互恵、誠実、信頼といった、協議における立場を堅持している。中米経済貿易協議は、相互に尊重合い、平等で互恵的な、お互いに歩み寄る、誠実と信頼を基礎としたものでなければならない」と強調しています。商務部の王受文副部長も同日、「もし米国が圧力を加え、貿易摩擦をエスカレートさせる方法を通じて中国の譲歩を強制しようとも、それは不可能である」と改めて強調しました。

中国と米国は現在、世界最大の経済体です。国交樹立からの40年間で、双方の貨物貿易額は当初の125億ドル未満から2018年の6335億ドルにまで増え、252倍の成長を実現しました。また、サービス貿易額が1250億ドル、お互いの直接投資額は約1600億ドルに達し、利益が融合した互恵共栄の関係は両国に利益をもたらすとともに、全世界にもメリットを与えています。しかし、今回の1年余り続く貿易摩擦の中で、米国は貿易黒字を理由に、「米国が損をした」、「中国ばかりが大きな利益を得た」との認識を主張しています。これについて白書は、「貿易黒字を『損』とみなすのは誤った計算だ」と指摘しています。王副部長も、「中国商務部と米国商務省が設立した統計協力グループの研究によれば、米国側のデータは実際の貿易黒字よりも20%ほど高く見積もられていたことが分かっている」と指摘しました。

また、白書は「中米経済貿易協議の方向性について、中国は前を向いている。経済貿易分野での齟齬と摩擦は最終的に対話と協議を通じて解決すべきだ。中米が互恵共栄の協定に達することは両国の利益に合致し、世界各国の期待にも応じるものだ」と強調しました。(非、玉華、謙)