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中国国際輸入博覧会

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【CRI時評】輸入博は発展途上国に新たなチャンスを

2018年 11月 10日15:29 提供:中国国際放送局

ザンビアの天然蜂蜜、トルコの植物由来アイスクリーム、インドネシアのエビ煎餅……第1回中国国際輸入博覧会で、最も爆発的な人気だったのが食品・農産品の展示エリアだった。発展途上国と後発開発途上国からもたらされた特色ある地元の特産品が多くのバイヤーの関心を呼び、商談が行われた。

先進国が各種の「最先端」の技術と製品という成果を出展する一方で、発展途上国と後発開発途上国は、独自の特色ある優位な産品を持ち寄った。食品、農産品、アパレル、日用品、豊富な観光資源や歴史文化などが、先進国と同じ舞台で競い合った。輸入博の会場で人々は、幸せな生活を追い求めることが各国の人々の共通の願いなのだ、と深く感じた。中国の習近平国家主席が提唱した「人類運命共同体」の理念や、輸入博開幕式の演説で提唱した「包容的で普遍的な恩恵を堅持し、各国が共に発展できるよう推進する」との主張は、この願いを実現するための方向性と道筋を示すものだ。

3600社以上の企業が出展し、G20のメンバーとBRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)、上海協力機構(SCO)のメンバー、及び「一帯一路」の沿線諸国58カ国、後発開発途上国35カ国など、172の国と地域、さらに国際組織が参加した今回の輸入博は、最も広範なグローバル規模を見せたイベントだった。中国は出展してくれる後発開発途上国にそれぞれ無料で標準出展ブース2区画を提供し、彼らの出展品に対しては運送費用を減免した。会期中には彼らのために専門に、指針を打ち出した需給交流会や商談会、投資説明会など一連の経済貿易活動を実施した。

発展途上国と後発開発途上国はその独自の特色ある産品の優位さにより、輸入博の場で商機と市場を求め、獲得した。例えば、ブラジルの食肉加工企業のJBSグループは輸入博2日目にアリババグループと3年間15億ドルの購入合意を締結した。中国市場がもたらすチャンス、経済のグローバル化への参加、産品の競争力向上の恩恵を分かち合うことで、発展途上国と後発開発途上国は輸入博を通じて、新たな「チャンスの門」を押し開けた。このことについて、世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務総長は、「中国とその他の発展途上国や後発開発途上国と共に、長期に渡り良好な関係を築いており、中国の輸入拡大によって、彼らは間違いなく更なる利益を得るだろう」と評価した。

国連が昨年7月に発表した「2017年後発開発途上国状況」の報告によれば、全世界には今もなお後発開発途上国が40カ国存在し、中国はそれらの国に対する最大の投資国だ。今年7月に南アフリカ・ヨハネスブルグで開催されたBRICS首脳会議で、習主席は「中国は、将来どれほど発展しようとも、広範な発展途上国を断固として支持する」と表明した。今回の輸入博に出展した参加者の多さ、包容性、普遍的な恩恵はまさに、中国が自らの承諾事項を遵守することの具現化だと言える。

現在、反グローバリゼーションと保護貿易主義が台頭し、世界経済の下押し圧力が高まっている。産業チェーンでミドルエンド・ローエンドの位置にある発展途上国と後発開発途上国は、最も衝撃を受けやすい。国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を実現し、人類が共通して直面するリスクと挑戦に対応するためには、中国の努力だけでは不足だ。世界各国が差異と齟齬を乗り越え、それぞれの優位性を発揮し、包容ある発展を推進することが必要だ。この意味から言えば、今回の輸入博は各国が普遍的な恩恵を受ける発展のために、新しい大きな門を開いたことになる。(CRI論説員盛玉紅)