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日本はこれ以上戦争に近づいてはいけない 元日本駐中国大使の丹羽宇一郎氏インタビュー

2017年 12月 14日11:39 提供:新華網日本語

「日本は今、戦争に近づいている。これは非常に危険だ。」日本の元駐中国大使の丹羽宇一郎氏はこのほど、東京の事務所で新華社記者のインタビューを受けた際にこのように発言した。

丹羽宇一郎氏は2010年6月から2012年12月まで日本の駐中国大使を務めた。初めての民間出身で、現在は日中友好協会の会長を務めている。

丹羽氏は、日本の現在の執政者の中に戦争経験者がいないことを指摘している。田中角栄元首相はかつて新人議員たちに、戦争経験者が政権を握っていれば心配はいらない、平和問題の議論も必要ではないが、政権の中枢が戦争を経験していない人たちになれば、それは非常に危険だと述べていた。現在の日本では強硬論や好戦主義が起こりつつあり、その背景には政界や社会全体の戦争経験者がますます減っていることが関係していると同氏は話している。

日本の首脳は戦後70周年談話の中で、歴代内閣の歴史的立場を回顧する方法で間接的に「反省」と「謝罪」を述べるにとどまり、戦後に生まれた日本人が「謝罪の宿命」を負うべきではないと言明した。丹羽氏は、「日本は中国に対して充分な謝罪をしていない。中国吉林省敦化市ハルバ嶺には日本軍が遺棄した数十万個の化学兵器があり、廃棄作業は今なお完成しておらず、これらはすべて日本が中国に残してきた負債である」と話している。

日本政府が最近、朝鮮核問題で朝鮮に対し繰り返し最大限の圧力をかけていることに関して、丹羽氏は強硬な態度に対して強硬な態度で対応することは戦争につながるという懸念を示した。「強硬な態度に対して強硬な態度で対応することは出口のない戦略で、必然的に壊滅的な結果を招くだろう」と述べると同時に、自制した態度を保ち、対話による朝鮮核問題の解決を呼びかける中国の姿勢を高く評価した。

丹羽氏はさらに、日本の増え続ける防衛予算とますます盛んになる憲法改正の動きについても憂慮している。丹羽氏は「日本は特殊な国で、二度の原爆を経験してようやく戦争を終わらせ、平和憲法を制定した。平和憲法の下、これまで日本は戦火に陥ることはなかった。憲法は日本にとって非常に重要で、絶対に軽く扱ってはならない。目下の国際情勢の中、専守防衛の原則をより明確にする必要がある。しかし実際の状況は逆で、現在憲法改正の動きはますます明確になっており、軍事費も増え続けている」と述べた。

丹羽氏は、日本が軍備拡大競争に走るべきではなく、朝鮮に対する強硬姿勢を取るべきでもないとし、やや疎遠となっている日中関係の回復に努めることこそが、日本の真の安全保障の向かう方向だと指摘した。

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