ようこそ、中国上海!
2018新春

Home >> 新着 >> 経済 >> 企業

スマート交通の未来 車両が道路と「対話」

2018年 9月 26日21:04 提供:新華網日本語

アリババのクラウド部門の年次イベント、2018杭州・雲栖(うんせい)大会がこのほど閉幕した。大会では中国の企業や政府部門、専門家らが、近い将来の人、車、道路のスマート接続の展望について討議した。

中国の電子商取引(EC)最大手、アリババグループの胡暁明(こ・しょうめい)副総裁は「20年後の道路の姿について的確に描写するのは難しいが、将来の道路は必ずデジタル化すると信じている」と述べ、中国は現在、自動車製造販売台数、高速道路総延長において世界第一位の国であり、いかにして道路の効率を一層向上させるかを考えなければならないとの考えを示した。

浙江省は今年初め、全国初の「スマート高速道路」−杭紹甬(こうしょうよう)高速(杭州市、紹興市、寧波市を結ぶ高速道路)の建設を発表し大きな注目を集めた。同省交通運輸庁関係者によると、同高速は将来、道路による自動運転支援システムを全面的に導入し、「走行中の車両に電力の供給」が可能な移動式の非接触型充電システムの導入さえ視野に入れているとした。また、高精度位置測定、車両と道路の連携、自動運転などをベースとする総合接続システムにより、交通死亡事故発生率の大幅な低減が期待されるという。

河北交通投資集団の鄭瑞君(てい・ずいくん)チーフエンジニアは「道路をよりスマートに、車両をよりインテリジェントにする」と述べ、デジタル化した道路を建設し、車両と道路の連携システムを構築するとした。また、車両へのセンサー搭載数削減による自動運転コストの大幅低減や、自動運転技術の成熟と商業化に有利な環境を創出すると明らかにした。

浙江省交通企画設計研究院の呉徳興(ご・とくこう)院長は、自動運転など新技術のエンジニアリング分野における応用はまだ部分的で試験的であるとし、大衆向けの製品として用いるには慎重な姿勢が必要とされると指摘。政府の政策であれ商業投資であれ、技術の成熟が採用の前提条件でなければならないとの認識を示した。

音声対話、自動駐車、コース逸脱警報など自動車に関する応用技術が今では多くの人々の生活に活用されており、人と車の双方向のスマート化が進む中、ITなどの技術企業と自動車企業は日々開発を進めている。

アリババグループが開発した車載基本ソフト(OS)Aliosを搭載したコネクテッドカーは、インタラクティブ、自動センサー、データ処理、状況判断などの機能が、日常の運転に全く新しい体験をもたらす。例えば、運転手や乗客が「星空が見たい」「雨が降ってきた」などの音声指令を出すと、車の窓や空調のシステムが作動し、サンルーフを開いたり、窓を閉めるといった動作を即座に行う。

Alios搭載の車両は、道路状況を感知し、拡張現実(AR)技術を活用したカーナビ情報と実際の情景の融合による、正確でリアルタイムなナビゲーションサービスの提供が可能で、「全方向センサー」と「クラウド端末一体化技術」により運転と車両双方の状況についてリアルタイムに監視することも可能となる。データによると、すでに70万台超の車両がAliosを搭載し路上を走行しているという。

胡氏は「中国の自動車と道路のスマート連携は2年後に全世界に向けて一つの答えを示すことが可能だ。少なくともこの方面でわれわれは積極的に試験的取り組みを行っている」と述べ、特に第5世代移動通信システム(5G)が中国で運用を開始しようとする状況で、こうした取り組みは、中国の道路と道路管理および自動車業界による、世界への貢献となるだろうと表明した。

当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。