この4月に授賞式が行われる香港版アカデミー賞こと第39回「香港電影金像奨」、そのノミネート作品が、このほど発表されました。特に、周潤發（チョウ・ユンファ）と郭富城（アーロン・クォック）がＷ主演した『プロジェクト・グーテンベルク（原題：無双）』は、最優秀作品賞・監督賞・脚本賞・主演男優女優賞を含む計17部門にノミネートされ、最も注目される作品となりました。

『プロジェクト・グーテンベルク（原題：無双）』と並んで、最優秀作品賞を競うのが、呉鎮宇（ン・ジャンユー／フランシス・ン）主演作の『逆流大叔（Men on the Dragon）』、2018年中国興行年間ランキング1位に輝いた『オペレーション：レッド・シー（原題：紅海行動）』、2018年の東京国際映画祭コンペ部門にも登場した陳果（フルーツ・チャン）監督の『三人の夫（原題：三夫）』、そして若手監督・陳小娟（オリビア・チャン）の初長編映画『淪落人（Still Human）』です。そのうち、『逆流大叔（Men on the Dragon）』は11部門に、『オペレーション：レッド・シー（原題：紅海行動）』は8部門にそれぞれノミネートされています。

監督賞にノミネートされているのは、最優秀作品の5本をそれぞれ手がけた林超賢（ダンテ・ラム）＝『オペレーション：レッド・シー（原題：紅海行動）』、莊文強（フェリックス・チョン）=『プロジェクト・グーテンベルク（原題：無双）』、陳果（フルーツ・チャン）＝『三人の夫（原題：三夫）』、陳小娟（オリビア・チャン）＝『淪落人（Still Human）』、陳詠燊（サニー・チャン）＝『逆流大叔（Men on the Dragon）』の5人。

主演男優賞は『逆流大叔（Men on the Dragon）』の呉鎮宇（フランシス・ン）、『淪落人（Still Human）』の黄秋生（アンソニー・ウォン）、『プロジェクト・グーテンベルク（原題：無双）』の周潤發（チョウ・ユンファ）と郭富城（アーロン・クォック）、そして、トランスジェンダー問題をアジア人としての視点から直視する『トレイシー（原題：翠絲）』の姜皓文（フィリップ・キョン）です。また、主演女優賞には『三人の夫（原題：三夫）』の曾美慧孜（ツアン・メイホイツ）、第14回大阪アジアン映画祭（2018年3月）へ出品予定の『非分熟女（The Lady Improper）』の蔡卓妍（シャーリーン・チョイ）、『大樹は風を招く（原題：樹大招風）』『十年』の歐文傑（ジェボンズ・アウ）監督による単独初長編作『非同凡響（Distinction）』の余香凝（ジェニファー・ユ）、『淪落人（Still Human）』のフィリピン女優Crisel Consunji、『プロジェクト・グーテンベルク（原題：無双）』の張静初（チャン・ジンチュー）がそれぞれノミネートされています。

授賞式は2019年4月14日晚に香港文化センターにて開催される予定です。（ミン・イヒョウ梅田謙）