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いのしし年

2018年 12月 28日13:03 提供:中国国際放送局

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2019年の干支はいのしし年です。ところが、中国では動物に当てはめると「豚」になります。北京の街角やデパートは様々な豚のデザインで飾られ、あちこちにいのしし年を迎える雰囲気を感じることができます。そこで、今回の中国メロディーは猪に関する物語と音楽をご紹介しましょう。

財を招く猪

猪は十二支の中で一番最後の干支です。その太って真ん丸い様子は富と繁栄の象徴と見られています。中国では「金猪拱門(金の豚が我が家の門を押しのける)」という四字熟語があります。これは「鴨が葱を背負ってくる」という諺とよく似ており、良い金運が押し掛けることを例えています。いのしし年になると、「金猪拱門」の切り紙を貼ったり、豚のデザインのアクセサリーを身につけたりして、いのしし年の金運と無病息災を祈る慣わしがあります。

美しい願い満ちる豚の貯金箱

豚の貯金箱も世界各地の人々に愛され、子供時代に豚の貯金箱を持っていたという人もいるかもしれません。私の子供時代の貯金箱は耳が大きな金の豚で、目は小さいですが、サファイアのように青く輝いていました。豚の頭の上には金色のリボンが付いていて、まるで可愛い豚のお姫様のようでした。当時の私の最大の願いは、この豚のお腹が早く一杯になって、本屋さんで好きな絵本を手に入れることでした。こう考えると、子供達の貯金箱には、様々な美しい願いが隠されているのかもしれません。これは豚の貯金箱が世界各地の人々に愛される原因だと思います。

人間味溢れるキャラクター「猪八戒」

豚にまつわる芸術作品といえば、西遊記のキャラクター・猪八戒を思い浮かべる人が多いかもしれません。猪八戒はなまけ者で、食いしん坊な性格の豚のキャラクターです。九本歯の馬鍬を持って大きな耳を揺らし、でっぷりと肥えた体で三蔵法師の白い馬の後ろについて歩き、妖怪と戦えば孫悟空より強いわけではなく、正直さでは沙悟浄に及ばず、信仰への敬虔さにおいては三蔵法師に及びません。また、「食べ物には目が無い」、「美女を見れば、よだれを垂らす」、「たまにうそをつく」など数多くの欠点を持っています。

しかし、欠点が多いことは、私たち普通の人間と重なるところが多くあります。だからこそ猪八戒は、西遊記の中で最も人間味を持つキャラクターとして、その完璧ではない性格が独特の魅力を持ち、数百年にわたって、世界各地の人々に親しまれています。

可愛らしい子豚の「マクダル」

麦兜(マクダル)は香港で作られたアニメの人気キャラクターです。可愛らしい子豚のマクダルは2001年のアニメ映画「マクダル物語」の上映に伴って、香港の国民的人気キャラクターとなりました。

マクダルはおっとりとした子豚で、母親と二人で香港の多角咀に暮らし、日々、幼稚園の友達と少しずつ成長していきます。朝寝坊とフライドチキンが大好きで、野菜が嫌いなマクダルは、多くのやりたいことを持っていますが、しばしば失敗してしまいます。多くの観客は、たくさんの希望と失望の中で成長するマクダルを自分と重ね合わせることで、作品の世界に入り込んでいきます。

そんなマクダルの目を通じて、私たち普通の人間の心の世界が映し出されます。これこそが、この子豚が子供から老人まで、世代を超えて愛されるキャラクターになった原因なのかもしれません。

番組の中でお送りした曲

1曲目猪之歌(豚の歌)

歌詞:

豚よ あなたの真っ黒い目

遠いところを眺めている

豚よ あなたの大きな耳

どなる声が聞こえない

豚よあなたの真ん丸いお腹を見ていると

生活の苦労に耐えられないことがわかる

2曲目猪八戒之歌(猪八戒の歌)

歌はユーモア溢れるメロディーで、猪八戒が義理の父の不公平を非難する時に歌ったものです。

歌詞:

俺は元々は天上界で水軍を率いる天蓬元帥(てんぽうげんすい)だった

酒の失敗が人間界に落とされた

高老荘で弱気を助け害を除き

あなたは俺を婿として迎えた

今となっては俺を妖怪として扱い

義理の父よ

あなたはこんなことをしてはいけない

3曲目麦兜与鸡(マクダルとチキン)

この歌は香港で国民的アニメとして人気の「マクダル」シリーズの映画版作品の挿入歌で、主人公・子ブタの幼稚園児マクダルの天真爛漫な子供の世界を歌いました。

歌詞:

僕はマクダル

お母さんはマク

僕はフライドチキンが大好き

一緒にチキンを食べたり 歌ったりして楽しもう

4曲目春风亲吻我像蛋挞(春風が私をエッグタルトのようなキスをする)

この歌は「マクダル」シリーズの映画版作品のもう一つの挿入歌です。

歌詞:

春風が私にキスをする まるでエッグタルトのようで甘くて美味しい

水面のトンボが飛んできて頷いているよう

春雨がポタポタと落ちてまるで葡萄のよう

冬は過ぎ去って まるで熟したリンゴのよう

木の葉の下で揺れて別れの祈りのよう