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「西遊記」が紡ぐメロディー(前編)

2018年 12月 7日14:11 提供:中国国際放送局

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12月に入ると、北京の舞台は京劇の新春公演や新年コンサートなどが多くなります。特に「西遊記」を題材にした京劇や映画、テレビドラマはほぼ毎年、年末年始に次々と現れ、高い興行成績をあげています。「西遊記」はおよそ500年前の古典文学の名作で、今でも国内外に多くのファンを持っています。今回と次回の中国メロディーは、西遊記を題材にした映画やテレビドラマ、アニメの挿入歌と音楽をご紹介しましょう。

東洋情調溢れる幻想的なオープニング曲

みなさんご存知のように「西遊記」は中国を代表するお馴染みの冒険物語で、唐僧・三蔵法師が白馬に乗って、孫悟空、猪八戒、沙悟浄をお供に従え、様々な苦難を乗り越えて、天竺へお経を取りに行くという話です。その中には、孫悟空が天界を相手に大暴れする話や、牛魔王らと死闘の末に火焔山を越える物語、孫悟空と白骨夫人の戦いの物語など、様々な仙人や妖怪が登場し、不思議な世界が広がっています

小さい頃に西遊記を読んで、孫悟空のように觔斗雲に乗って十万八千里を飛んで、72通りの変幻術を持ち、天上界や竜宮城で暴れまくる英雄になりたいと思っていました。特に1986年にCCTV中央電視台のテレビドラマ「西遊記」が放送されていた当時、まだ子供だった私はすっかりと夢中になり、西遊記のオープニングが流れると、テレビに目が釘付けになってしまいました。このわずか2分40秒のオープニングの中で、ドラムなどの西洋楽器と琵琶や古筝などの民族楽器が絶妙に融合し、孫悟空が觔斗雲に乗って十万八千里を飛ぶシーンを生き生きと表現しました。さらに、幻想的なメロディーで孫悟空の誕生から天界を巻き込んで大暴れするシーン、天竺にお経を取りに行く三蔵法師を助けて妖怪を制圧するまでの様々な場面を巧みに再現しました。

味わいが尽きないエンディング曲

CCTV中央電視台が1980年に制作したテレビドラマ「西遊記」は当時、高い人気を博し、視聴率89.4%という奇跡的な記録を残しました。劇中に出ている出演者の演技、BGM、映像編集技術も含めて中国のテレビドラマ制作の最高レベルを代表するものと言えます。

しかし、こんな素晴らしい作品ですが、撮影資金や撮影設備が足りず、撮影条件が厳しい状況の下で、制作チームが6年もの時間をかけ艱難辛苦を乗り越えて完成させました。当時、雲に乗って空を飛ぶシーンの収録で、4人の主人公もスタントマンも体を吊っていたワイヤーが切れて数メートルの高さから落下した苦しい経験もありました。ドラマのエンディング「敢問路在何処(道はどこにあるか?)」の中で歌われていたように、制作チームは「一年また一年の春夏秋冬、一つまた一つの艱難辛苦、道はどこにあるか?道は足の下にある」という状況で、様々な困難を克服し、ようやくこの名作の撮影を終えて、不朽の名作を世に発表しました。

番組の中でお送りした曲

1曲目 テレビドラマ「西遊記」のオープニング曲

2曲目 敢問路在何処(道はどこにあるか?)(女性バージョン)

このエンディング曲は2つのバージョンがあり、男性と女性のそれぞれが歌っています。最初の頃は張暴沫が歌う女性バージョンでしたが、西遊記が持つ勇敢さを表すためには男性の方が良いということになり、男性バージョンが作られました。男性バージョンは蒋大為が歌っています。

3曲目 敢問路在何処(道はどこにあるか?)(男性バージョン)

歌詞:

君が荷を担ぎ 僕が曳く

日の出を迎え 夕焼けを見送る

でこぼこ道を踏み鳴らせば道になる

妖怪と戦った後にまた出発

一年また一年の春夏秋冬

一つまた一つの艱難辛苦

道はどこにあるか?

道は足の下にある