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日本のサイレント映画&活動弁士が登場=初の海南島映画祭

2018年 12月 6日16:42 提供:中国国際放送局

12月9日から16日にかけて海南省三亜市で開催予定の、初の海南島国際映画祭。この映画祭で、「最もレトロでアーティスティック」な上映部門として期待されているのが、初期の映画の形式であるサイレント映画の名作を鑑賞しながら、ストーリーにあわせた音楽伴奏を楽しむ鑑賞会「沈黙の声~サイレント映画×ライブ~」(12月10日~12日)です。

この部門では、サイレント映画時代においてクラシカルな存在であった中国の『一串珍珠(A String of Pearls)』(1926)、1930年代の大女優・阮玲玉(ロアン・リンユィ)の代表作『神女(Goddess)』(1934)、日本の名作『雄呂血』の3本が上映される予定です。

歴史を遡れば、1920年代までの映画制作はサイレント映画(無声映画)がほとんどで、「サイレント期」と呼ばれていました。技術の成熟に伴い、1920年代末からは、だんだんとトーキー(発声映画)に替わられるようになりましたが、1920年代に制作されたサイレント映画は特に映像美に定評があるなど、クオリティの高い作品が数多く誕生しました。サイレント映画の上映時には、オーケストラやバンドによる音楽伴奏が付くことが多かったのですが、日本では、上映中の映画のストーリーや起承転結に合わせて、その内容を解説する活動弁士(活弁)が活躍していました。

この映画祭では、サイレント期の映画芸術の魅力を存分に楽しんでもらうため、これまで300本以上のサイレント映画で活弁を担当していた片岡一郎氏の出演が決まりました。『雄呂血』の上映に際し、活弁を披露する片岡一郎は、筑前琵琶演奏家の藤高理恵子氏やピアニストの上屋安由美氏とコラボすることが決まっています。海南島国際映画祭での『雄呂血』の上映は12月12日19:00から。サイレント映画の映像美に日本独特の話芸と古典音楽が組み合わさる、夢の共演は必見です。(ミン・イヒョウ謙)