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黄渤(ホアン・ボー)

2018年 8月 29日9:23 提供:中国国際放送局

中国でいま最も活躍している俳優といえば、この黄渤(ホアン・ボー)の名前が真っ先が上がることでしょう! 1974年に山東省青島市で生まれた黄渤、出身校は名優を輩出する名門・北京電影学院。俳優デビューまでの下積み時代は、シンガーやダンス・トレーナー、声優などの仕事を経験してきましたが、2000年に管虎(グアン・フー)監督のテレビ映画『上車,走吧』で俳優デビュー。デビュー当初はパッとしませんでしたが、6年後の2006年に寧浩(ニン・ハオ)監督の話題作『クレイジー・ストーン 翡翠狂騒曲(原題:瘋狂的石頭)』で個性的な演技を見せ、一躍有名になりました。2009年には、同じく管虎監督の映画『闘牛』に出演し、第46回台湾アカデミー=金馬奨最優秀主演男優に輝き、演技派として認められるようになりました。2010年には、寧浩監督による「クレイジー・シリーズ」の第2弾『瘋狂的賽車(クレージー・レーサー)』で、ついに同監督作品の初主演を務めました。2012年には、再び管虎監督とタッグを組み、サスペンス喜劇映画『殺生』に主演し、第20回北京大学生映画祭最優秀主演男優賞と第4回中国映画監督協会年間男優賞を獲得。そして、同年に公開された黄渤主演作『人再囧途之泰囧(Lost in Thailand)』は大陸で12.66億元の興行収入で記録的なヒットとなり、黄渤自身も俳優として大きなステップアップを遂げました。さらに、2013年には主演映画として、周星馳(チャウ・シンチー)監督作の『西遊記〜はじまりのはじまり〜(原題:西遊 降魔篇)』が公開され、同作は12.46億元の成績で同年の映画ランキング年間1位に輝きました。その後、2014年に主演した寧浩監督の『心花路放(Breakup Buddies)』と、2015年に陳坤(チェン・クン)と共演したファンタジーアクション『尋龍訣(ロスト・レジェンド 失われた棺の謎)』はいずれも11億元と16億元の興行成績を収め、黄渤はいつしか、中国で最も集客力を持つ俳優になりました。

俳優として大きく成長してきた黄渤ですが、今年、ついに監督デビューすることになり、ファンから大きく期待されています。その初監督作品は『一出好戯 (The Island)』という作品で、彼自ら主演しているほか、舒淇(スー・チー)や王宝強(ワン・パオチャン)、レイ=張芸興(チャン・イーシン)など人気役者が勢ぞろいしています。黄渤はこの作品について、自身の監督デビュー作として8年前から温めてきた企画であり、俳優として活動する合間に、彼とタッグを組んだ徐崢(シュー・ジェン)や寧浩(ニン・ハオ)、管虎(グァン・フー)、陳正道(レスト・チェン)ら人気監督からも様々なアドバイスを得ていたということです。タイトルの「一出好戯」には中国語で「素晴らしき作品」という意味もあります。中国を代表する俳優が8年かけて手掛けたこの渾身の監督デビュー作が、まさに「素晴らしき作品」になるかどうか、楽しみです。

(ミン・イヒョウ謙)